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ひどく寒い夜だった。
薄暗い部屋の中には、秒針の音だけが響いている。アキはベッドの上で横たわり、丸まったまま動かない。その腕の中に包まれた真っ白の箱には、かつて、このベッドで一緒に眠った恋人の遺骨が入っている。
熱を持たない箱を、アキは縋 るように抱きしめた。
いつだって隣にいた笑顔。
手を伸ばせば触れられた肌。
抱き寄せた時、緩 やかに広がった熱。
いつの日か彼を癒した小さな熱は、もう二度と帰って来ることはない。
アキはそれを理解し、全てを投げ出したように泣いた。
…そして泣き疲れてから、彼はやっと眠りに着くのだ。
彼は今日も、遺骨と共に眠る。
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✩*⋆°ෆ*⋆°ஐ*⋆°✩*⋆°ෆ*⋆°ஐ*⋆°✩
※デンジ、パワーと出会う前の話です。
※お察しの通り、シリアス系です。
※メインで書き進めてる作品ではないので、更新は遅いかもしれません。ご了承ください。
※コメント欄での誹謗中傷、荒らし、チャット行為は厳禁。盗作厳禁。執筆状態：連載中
**ひどく寒い夜だった。
薄暗い部屋の中には、秒針の音だけが響いている。アキはベッドの上で横たわり、丸まったまま動かない。その腕の中に包まれた真っ白の箱には、かつて、このベッドで一緒に眠った恋人の遺骨が入っている。
熱を持たない箱を、アキは
いつだって隣にいた笑顔。
手を伸ばせば触れられた肌。
抱き寄せた時、
いつの日か彼を癒した小さな熱は、もう二度と帰って来ることはない。
アキはそれを理解し、全てを投げ出したように泣いた。
…そして泣き疲れてから、彼はやっと眠りに着くのだ。
彼は今日も、遺骨と共に眠る。
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※デンジ、パワーと出会う前の話です。
※お察しの通り、シリアス系です。
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作者名：のんのんた | 作成日時：2022年11月28日 2時
