▼好きと伝えた日▼名前変換オリジナル

17話 ページ17

部活の話で思い出したが、体験入部のときに一人だけ男子が居たのを思い出した。
確か肌が白くて、細身だったような。


［そういえば体験入部の時、一人だけ男子いたよ。
凄いよね、女子の中に男子一人だけ。］


　その逆の状態だったのが、私だったんだけどなぁとふと思い出す。

　男子の中に女子一人だけ。
よく男子と仲良くしたいから、男勝りぶってるヤツがいるが、私はそんなんじゃなかった。
　自分で言うのもなんだが、女子とも仲良くしていたつもりだ。
けど、ゲームの話などをするときには、男子と話すしかないじゃないか。

　小学校では逆恨みなんて無かったけど、中学校はどんな怖いやつがいるか分からない。
だから中学校では、もうしないつもり。

　そんなことを考えていると、いつの間にか返事が来ていた。


［それ、伊藤 奏太?］


［名前は分かんない。興味ないから］


　恐らく晴と同じクラスなのだろう。
しかし、うっすらとしか覚えてないし、顔だって見てない。
興味なんか0だ。


［え、逆に他人に興味持ったことあるの?ドライの実久留が?］


　完全に喧嘩売りに来てるぞコイツ。
ニヤニヤとした憎たらしい晴の顔が思い浮かぶ。


［失礼な。私だって興味くらい持ったことあるわ］


　ちゃんと興味くらい持ったことあるし。
もっと仲良くなりたいな、とか、何が好きなんだろ、とか思ったことあるし。
……全部晴に対してだけど。
　すると晴から驚きのメッセージが送られてきた。


［それ誰?あ、やっぱり颯斗かな〜?］


　何故颯斗が出てきた。
颯斗とは幼馴染ってだけだし。
たまに、からかわれるときはあったけど。

　思えば晴はいちいち颯斗の名前を出してくる。
やっぱ颯斗のこと気にしてるんだー、とか。
大好きな颯斗の為だもんね、とか。
　この際だから言ってやる。


［初めて興味を持って、仲良くなりたいなって思ったことあるのは、晴だよ。］

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