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第264話 ページ25

行かないで…






1人にしないで…





寂しいのは嫌…




蘭「なぁ。…俺さ、お前の泣いてる顔より笑った顔の方が好きなんだけど?笑」








「顔見せてみな?」そう言って蘭お兄ちゃんは立ち上がって、私の手を自然と解かせた。







今の私の顔なんて見せたくない。







ぐちゃぐちゃで汚いから、見られたくなかった。








蘭「お前は“今まで”ずっと俺らの自慢の妹だった。




…でも、この先はお前には俺らがいない人生だ。」








華「それってつまり…」








蘭「…縁を今ここで切ろうぜ」











『______ぇ?』







「…そろそろ時間だ。」





『っ!待って、くださ…ぃ!』








限られた時間というものは許してはくれない。






止まったり、巻き戻ったりは、延ばしたり…そんなものは通用しなかった。





でも今だけ時が止まったように感じる。








『…待って、お兄ちゃ…ん……そんなっ…』









伸ばした手でお兄ちゃんの服を掴もうとしたけど空を切った。





それもそのはずお兄ちゃんがそれを避けたから。







『っ……』







蘭「…ここでケリつけよう。俺も竜胆もお前も。」







『……ゃだ…やだっ…!!



ほんとにっ…お願いだからっ……もう二度と我儘なんて言わないから!!私を置いて行かないで…!』







泣き叫んだ私の声はお兄ちゃんに何処まで届くんだろう。







目線を下げて、目を合わせずにいると上から「なぁ」という声が聞こえる。







パッと見あげた時の蘭お兄ちゃんは何故か優しい瞳で私を捉えていて。







蘭「…お前は独りなんかじゃねぇよ。



マイキーが、ダチが、九井が、










……両親がいる。







俺らがいなくても全然寂しくなんてねぇ。」






『そんなのっ…』





蘭「大丈夫、きっとお前なら上手くやっていけるよ。




絶てぇ幸せになれるから。



いいか?俺らの幸せはお前が幸せであること。








だから、ここでお別れなんだ。」










それだけ言い終えた蘭お兄ちゃんは背を向けてゆっくりとパトカーへと向かって歩いて行った。










『っ…』





何も言えずに私たちは終わってしまうのだろうか?






そんなの嫌。





行って欲しくない。



戻ってきて欲しい。








…行かないで










こんなの欲望の塊でしかないけど、言わなきゃ相手には届かない。




だから、神様。







こんな私を今だけ許してください。

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モチモチ(プロフ) - シオンさん» お楽しみに〜って感じですね! (2022年7月16日 21時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - モチモチさん» 絶対出番ありでしょう〜〜(*゚∀゚*)そこで飛び蹴り〜〜 (2022年7月15日 17時) (レス) @page48 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
モチモチ(プロフ) - マイキー出番あり……かも???笑 (2022年7月12日 19時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - マイキーはよ〜〜助けてやって〜〜 (2022年7月11日 22時) (レス) @page45 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
モチモチ(プロフ) - 沙耶さん» ハッピーエンドになります!させます!!笑 はい、ありがとうございますっ☆ (2022年7月11日 22時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モチモチ | 作成日時:2022年5月21日 21時

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