第210話 ページ20
2月14日
世間は俗に言うホワイトデー。
そんな日の中、私はある人のお墓の前に座っていた。
『お久しぶりです、真一郎さん。いや＿＿＿
真一郎“くん”。』
そう。
佐野くんのお兄さんである、真一郎くんの所へ来ていた。
『…8月、以来ですね。
すみません、忙しくてなかなか来れなくて…』
自傷気味にわらってみるけど、当たり前のように返ってこない返事は私の寂しさを増すものとなった。
『今日は真一郎くんとの約束を破ったことを謝りに来ました。』
まだ真一郎くんが生きていた時、私はとある約束をしていた。
『“俺がいない時はAが、あいつを支えてやってくれな！”
初めはそんなこと言われて、死んじゃうの…？って思わず聞いてしまったけど、
その時から真一郎くんは私と佐野くんの気持ち知ってたんだって…思いました。』
あの時ちょっぴり悪戯するかのようにニヤッと笑っていて、偶然通りかかった佐野君に、
「そんなだからいつまで経っても女のケツばっかり追いかけるんだよ。」
って言われていたのを思い出す。
『真一郎くんが亡くなった後、悲しかったし沢山泣いたし…
それでも、私は約束の為にも佐野くんを支えようって思ってました。
なのに…、
私には荷が重かったのかもしれません……。
中途半端で逃げてしまってごめんなさい…』
もし、真一郎くんが生きていたらなんて言うだろう。
笑って許してくれる？
それとも怒って許してくれない？
『私の人生…後悔ばかりです。
やっぱり私は生き方っていうものが下手くそなんですよ…
自分のことで精一杯。
余裕なんてものは無いし、器用じゃない。
力もないから守れるものも少ない。
…自分勝手。
だって、……まだ、こんなにもっ…佐野くんのことがっ…
＿＿＿大好きなん、だもんっ…！』
ペンダントだって、今までの思い出だって、写真だって、何も捨てれない。
学校でも、すれ違う度に心が折れそうになる。
でも佐野くんは私のことを見ようとはしない。
お互い、ただの顔見知りな同級生の関係に戻ってしまった。
『…タイム、スリップ…出来たらいいのにっ……都合の良いことばかり考えて…現実から目を背けるんですっ…』
目頭が熱くなる。
…ほんと意気地無しだなぁ私。
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モチモチ(プロフ) - 🐻さん» 返信遅くなってすみません……！💦 ワカ全然出てないのにそう言っていただけるなんて嬉しいです！！ (2022年7月12日 15時) (
レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
🐻 - ワカを出してくれてありがとうございます！推しなのでめっちゃ嬉しいです！！ (2022年6月11日 18時) (レス) @page23 id: 9bf86ec6ad (このIDを非表示/違反報告)
モチモチ(プロフ) - 引きこもり隊さん» 嬉しいです…！！ありがとうございますっ🥹 (2022年5月14日 12時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
引きこもり隊 - いえいえ、誰にでも間違いはありますから！！作品とてもお面白くて毎日見てます笑頑張ってください！！ (2022年5月13日 22時) (レス) id: af8345609d (このIDを非表示/違反報告)
モチモチ(プロフ) - 引きこもり隊さん» これ真面目にお茶吹きました。わざわざありがとうございます…🥲 (2022年5月13日 22時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モチモチ | 作成日時：2022年4月5日 8時
