170話 ページ1
Noside
11月1日 12:00
帳が消え、明るい陽光が人々を差す。
全てが終わった。
…そう、全てが。
だけど、喜びの声は聞こえず明るい雰囲気ではなく暗い雰囲気だった。
誰も何も話さない。
Aの元師範であるカナエがゆっくりとAの元へ近寄った。そして震える手で身体中傷まみれになったAを抱きしめた。
エ「Aっ…花呪蘭っ……ごめん、ごめんね…」
顔を近づけると、まだ浅く息をしていた。
エ「っ!まだ…!まだ息をしてます!!」
みんなに聞こえるように叫んだ。
五「っ!!僕が硝子の所まで運ぶ!!」
すぐに行動を移したのは五条だった。
ぐったりするAを横抱きして一瞬にして消えた。
伏「っ……」
取り残された人の中で1番に涙を流したのは師範のカナエでもなく、鬼殺隊の人でもなく、想いを寄せていた伏黒だった。
伏「何も…できなっ…かった…」
自分を責めた。
自分はAをなんの支えも出来なかったと、悔やんだ。
両膝をついて誰にも涙を見せまいと俯いていたが
真「おい」
真希が気づいた。
真「…そんな辛気臭い顔すんなよ、Aはちゃんと生きているんだ。……こっちまで釣られるだろうが」
言葉に少し棘はあるものの、真希なりの励ましだった。
伏「すみませ……?」
顔を上げ、真希の顔を見ようとすると目を隠された。
真「こっちみんじゃねぇ…」
その声は若干震えていた。
伏黒は察した。
真希さんも必死に耐えているんだ、と。
西「…Aちゃん、…」
西宮は持っていた箒をぎゅっと握りしめ下唇を噛んだ。
カ「…」
そばにいたカナヲはなんて声をかければいいのか分からなかった。カナヲもカナヲでかなりのショックを受けていたからだ。
そんな2人甘露寺は優しく手を添えた。
大丈夫、とでもいうように。
し「、姉さんきっと大丈夫よ…」
エ「っ…」
姉妹は互いに支え合って立ち上がり、
伊「A吾郎…死んだらぶっ飛ばす!!!」
東「物騒だな…」
伊之助は涙を拭い、東堂は伊之助の言葉に少し呆れていた。
煉「こうやって落ち込んでも仕方がない!!花宮少女が目覚めるのを待つのみだ!」
元気いっぱいの煉獄のその言葉にみんなが頷いた。
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モチモチ(プロフ) - わっぱみがきさん» 最近読み返したんですけどかなりの誤字があって笑いましたがそんな感想を聞けて凄く嬉しいです💕 最後まで読んでいただきありがとうございましたー! (11月18日 20時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
わっぱみがき - この作品映画化したら全米が泣くね!!!!(断言)自分ほんとこういう系弱いんですよ、!!神作すぎません?!設定しっかりしすぎてるし、読みやすいしエモいしでトリプルコンボですよこのやろう あったかもしれない未来でエモすぎて悶絶した、完結おめでとうございます (11月1日 13時) (レス) @page36 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
モチモチ(プロフ) - 夜月星さん» えぇ…泣 嬉しすぎます.*・゚ありがとうございます*ˊᵕˋ* (8月17日 16時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
夜月星 - この作品に感情移入しすぎて泣きながら読みました。とても感動しました!これからも活動頑張ってください! (8月10日 2時) (レス) @page36 id: 8fef4097b5 (このIDを非表示/違反報告)
モチモチ(プロフ) - ゆゆさん» わぁ!めっちゃ嬉しいです〜!✨️最後まで読んで頂きありがとうございました! (2023年2月11日 19時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モチモチ | 作成日時:2021年12月19日 15時