143話 ページ21
カナヲside
夏「負の感情の意味は知っているだろう?
花呪蘭、君に問う。 どうして花宮Aが自分自身を呪った?今の現実から逃れたかったからか?それとも自身を呪ってさらに強くなって私たちに対抗するためか?
…それは違うはずだ。
花宮A、彼女は呪霊を恨んだ!鬼を恨んだ!!
その負の感情で出来たのが花呪蘭!!そうだろう!?
ならばやるべきことはたった1つ!こちらへこい花呪蘭!!!呪霊ならば呪霊らしいことをしろ!!仲間を裏切れ!!」
ダメ…
行かないで…
側にいてよ…
そんな思いがぐるぐると私の中で支配されていた。
花「…」
花呪蘭は何も答えなかった。
否定もしなければ肯定もしない。
少し沈黙した後に花呪蘭が答えた。
花「…仲間を裏切る、ねぇ。そもそも仲間なんて我にはいないから…。そうね、なってあげないこともないわ。」
カ「そ、んなっ…!!」
『カナヲっ!』
『また怪我したのー…?』
『ほんとに素直な子だね〜』
『心のままに生きなさい』
あの笑顔がもう一度みたい。
あの優しい声をもう一度聞きたい。
あのAにもう一度戻ってほしい。
あの時の…!
あの時の…!
気づけば私は走り出していた。
し「カナヲっ!」
しのぶ姉さんが止めに入ろうとしても構わない。
心のままに生きろって言ったのはAだ。
花呪蘭を止めたい。
私が動かなきゃ始まらない。
背中に向かってこれでもか、絶対離さないからという意味を込めて力いっぱい抱き閉めた。
直ぐに引き離されると思った。
けどそんなことはしてこなくてされるがままだった。
カ「…がいッ…おね、がッい…!…行かないで……もうっ…どこにも行かないでっ…!“約束”したでしょっ……!側にいてよ、A…!」
最終決戦の日、Aは死んだ。
私の知らないところでこっそりと。
しのぶ姉さんに最後を見届けられたそうだ。
それを隠の人から聞いて時が止まったような感覚がした。
約束したから。
“生きて帰ろう”って “おかえり、ただいまを言おう”って。
…“行きたがっていた新しいお店に行こう”って。
Aがいない世界になった時、心にぽっかり穴が空いた。今世はそんなことならないようにまた“約束”したのに…。
「絶対守る」って言ったじゃない…
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モチモチ(プロフ) - 美咲さん» ぜひ読んでみたいです!!時間がある時読ませていただきます!! (2021年12月19日 15時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - モチモチさん» 私も今、鬼滅の刃の小説を書いているんです‼️時間があったら見てみて下さい‼️ (2021年12月19日 12時) (レス) id: 352f7f8a03 (このIDを非表示/違反報告)
モチモチ(プロフ) - 美咲さん» うわぁーーん!!めちゃくちゃ嬉しいです(TωT) ありがとうございます!! (2021年12月19日 10時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 凄くおもしろかったです‼️4時間位で最初から読んで来ました‼️頑張って下さい‼️ (2021年12月19日 5時) (レス) @page45 id: 352f7f8a03 (このIDを非表示/違反報告)
モチモチ(プロフ) - メロン♪さん» お気遣いありがとうございますっ!そうなんですね!!!ぜひ読ませていただきます✩.*˚ (2021年11月21日 8時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モチモチ | 作成日時:2021年10月22日 13時