あの娘シークレット【Eve】 (ページ2)

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いち。ページ2

さっそくだけど、単刀直入に言おう。

【あの娘】が好きだ。

ただ、あの時、僕の教室に、お友達を探しに来た時に来た、【あの娘】。

会話したのもその時だけ、ちゃんと1対1で見つめたのもその時だけ。

まあ、いわゆる一目惚れってやつ？

僕はこんなにも、彼女のことを常に考えているけれども…

【あの娘】の頭には、思い出したところでないだろう。

脈なし、ということ。

ただ、お友達の居場所を教えてくれた、隣のクラスの男の子、程度。

だから、【あの娘】が好きなことは、先輩で親友の【クマタロー】くんにしか言っていない。

【あの娘】が好きなことは、秘密(シークレット)なのである。

ま、【あの娘】に手が届くことはないんだけど。

届かないからって、こないだなんか、君がよく来るスーパーの、君がよくやるガチャガチャを回してみたりもした。

可愛いクマのストラップ。

これで、君に1歩…なんて思ってる僕は、馬鹿だし、ただの変態。

でも、話してみたい。

「今日のテストどうだった？」

「こないだの新ドラマ見た？」

そんな他愛ない話でいいから、話してみたい。

ちゃんと、会話をしたい…けど。

ドキドキしすぎて、心臓が、持たないかも。