異世界の片割れと青【あかがみん】

苦しみ ページ20

ク「あったかい…。」

あれからスープや持ってきたパンやフルーツ、カボチャパイを食べていた。

そして今ココアを飲んでいる。


あ「村…壊れちゃったな…お母さんも、お父さんも…みんな…いなくなっちゃったな…っ」

し「……」

ソ「そう、ね…」

魔物のあの一撃で、村のすべてが吹き飛んだ。

自分たちは本当に奇跡で、かすり傷だけで済んだのだ。

しかし、直撃した人もいると考えただけで、苦しくなる。

ド「私たちが倒さなきゃ…」

ア「うん…」

わ「…あー！！」

よ「わっ…なんすかわとさん…」

わ「もうっ、そんな暗い顔せんで！今出来ることをする！」

バ「わとさん…」

し「そうやな…みんなの分、しっかりと生きんと。」

あ「こんなとこでくじけてらんない…！」

と「うん…！」

ク「私たちも、精一杯生きなきゃ。あいつを倒さずに死んでたまるか。」

…ここにいる人たちは、みんな心の強い人だ。

ソ「そろそろ寝ましょ？明日も歩くだろうし」

と「だね！みんな風邪ひかないように！」

あ「バカは風邪ひかないっていうから、がっちゃんは大丈夫だね！」

と「なんだとぉ〜！？w」


–––––Dominique side

ガサッ


ド「っ…ん」


パキッ


ド「ん…？」

なんの音だろこれ…

足音？

ド「まさか…盗賊とか…？」

いや、でも足音は一人？

ド「どっか行った…」

暗くてよくわからないけど、あっちの湖の方に行ったかな…？

気になって仕方がない。

みんなを起こさないように行ってこよ。

ランタンに火を灯し、静かに向かった。




…さすが夜。真っ暗。

なんも見えないじゃん…

でも、なんとか方向感覚をつかむ。




？「…〜♪…」

ド「っ！…歌声？」

もう少し…



？「__〜♪……はあ…」

あれは…



ド「アイクさん？」

ア「えぇ！？」

ド「なにやってんの？」

ア「あ、いやぁ…その……聴いてた…？」

ド「うん、ばっちり」

ア「うわあああ…はっずい…」

ド「照れてる照れてる〜w」

ア「てか、起こしちゃった？」

ド「まあ少しねwそれで、さっきの歌は？」

ア「あー、ユーラン家に継がれている歌。母から教えられたんだよね…w」

ド「へぇ…いい歌だね！もっと歌ってもいいんだよ？w」

ア「そ、それは無理！w」

ド「安心してwみんなには言わないからw」





てか、アイクさん歌上手っ！

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