【ポケモンSV】訳あり転生少女のパルデア大冒険日記【ペパー】 (ページ2)

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第一話：はじまりページ2

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人は死に際に、自らの人生の様々な情景が脳裏に次々と
現れては過ぎ去っていく。
所謂走馬灯が過ぎるのだという。

また、死に際だけでなく感情の高ぶりが走馬灯を見る条件の一つだというが、その人生の様々な情景というのは己の前世の記憶もそれに含まれるのだろうか。

はた、と引っ越したばかりの味気無い部屋を見渡す。

右を見れば朝の強い陽射しを反射する透明な窓。左を見ればテレビと出入口の扉。
上を見れば真新しい白い天井。

『………え、このタイミング？』

思わず口をついて出た一声はそれだった。

どう考えても引っ越した部屋で突然前世の記憶思い出すとか可笑しくない？？今？今なの？
走馬灯って死に際にも過ぎるって言うじゃん？ならもっと昔に死にかけた時とかに思い出せよ何で今？？

前世思い出したばかりでテンション可笑しい。

今世の私は決してこんな性格ではなかったはずだ。
いや前世もこんなテンション高くはなかったはずだけれども。

思わず後退ると、後ろの何かに当たる。
それはリュックと帽子だった。

前世の何処かで見た覚えのあるそれ、何気無しに服を見れば学校指定の紫の制服。

そして前日までの今世の記憶がだんだんと浮かんでくる。

待って今日グレープアカデミーの入学式じゃん。

『え、じゃあポケ…？ここポケモン？の世界…？
ダメだ前世の記憶につられすぎて混乱がすごい。』

混乱を抑えようと頭を振る。
あほか余計頭揺れて混乱するわ。

前世の記憶が正しければもしや今日ポケモンが貰える？初めの相棒を？

喜びと複雑な感情に心が揺れる中、一階の玄関から
チャイムとともに声が聞こえる。
距離が遠いのであまり良く聞こえないが、校長やらクラベルという単語か聞こえる。

……え、クラベル校長？校長が来るとかそうそう無いよね。ゲームでは入学資料とかが届いてなくて直接届けに来てたけど。

……取り敢えず誰が来たのか知るために一階に行く。

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