手前みたいなブスなんて____【中原中也】

何時も ページ3

「ただいま」









任務が終わり、少し傷の負った足を引きずらながら家に帰宅









何時もなら「おかえり！」ってブスが飛びついてくる筈なのに今日はねェのか。









静かな玄関に寂しさを感じながら靴を脱ぎ、リビングへ向かったものの彼奴の姿はない









風呂、トイレ、ベランダ、何処を探しても居ない









「ッ、何でいねェんだよ！！」








イライラしながらポケットから端末を取り出し「は行」からブスを選び電話を掛ける









プルル………









時刻は夜の10時と少し。









この時間に家に居ねェとか彼奴莫迦じゃねぇの。









プルルル……









絶対後で説教してやる、絶対…









プルルル……









「あ”？」









なんか着信音近づいてきてねぇか？









ブルルルルルルル









ほら、やっぱり…









プルルルル……ツーツーツー…









端末に耳をかざしながら着信音を辿っていく内に通話終了にされてしまっていた








心配と焦り、怒りが入り交じり最後に行き着いた所は彼奴と俺の部屋









もし彼奴がここに居なかったら、




....





緊張しながらドアノブを握り開けようとした刹那








ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞｯｼｬﾝ！！






激しい物音と共にほこりまみれの彼奴が出てきた








「あっ、中也、おかえりぃ〜」









「....馬鹿、ブス。」









心配させるなよ、ブス。









でも居て良かった、安堵の気持ちでほこりまみれのブスを強く抱き締めた

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