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「どういうことが目的なのか、はっきり教えてくれる?アホてじゃなかった、阿保提督」
アホ提督と言いかけたところで本人の額に怒筋が見えたが、気にしないでおこう。気付かないふりをいつもしてるみたいだし。
_____アホ提督って呼ばれてるところしか見た事ないけどなあ。
「地球の“真選組”というものを知っているか?」
「幕府の警察ってことくらいは」
この前春雨に来ていた攘夷浪士共は“幕府の犬”って言ってたのも知ってる。あとは、芋侍とか言われてたのも聞いたことあるけど。
「何故真選組のことを?」
「うむ、地球の中央と密約を交わす為、江戸へ密航するのだ」
「だから真選組を引き付けておけと?」
「話を最後まで聞かんか!その時の幕府の犬共を“鬼兵隊”が引きつける役を買ってでた」
「で?」
「だから話を最後まで聞け!そいつらを見張るのがお前の仕事だ」
取り敢えずこのアホ提督はその“鬼兵隊”が信用出来ないから見張り、不審な動きを見せたら潰せ、と言いたいのだろう。
_____鬼兵隊は、高杉晋助はどうやって真選組を引きつけようとしているのか、楽しみね。
「頼んだぞ、A」
「命令されるのは好きじゃないけど、今は提督の部下だから、頼まれておいてあげる」
_____ああ、早く春雨なんて抜け出してしまいたい。
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作者名:煎餅 | 作成日時:2019年5月24日 20時