幼馴染。 ページ21
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テーマパークに溢れる賑やかな声
それは多種多様で、今の私たちは
側から見たらどれに分類されるのかなって
そう思っていたのは始めのうちだけで
朝の服装のくだりも同じに思える
夢の国の目的地までの道中では
被ったことに対して不服なところもあったが
ここの夢のような世界観に入ってしまえば
気にもならなくなっていた
頭に付けるペアの飾りを買うのにも
チュロスやアイスなんかをふたりで分け合うのも
まるでカレカノみたいに
着ぐるみに抱き付いて写真を撮るのだって
いつの間にか抵抗はなくなっていて
絶叫に乗った時の表情をモニターで見合っては
お互い自然な笑みが溢れていた
「あ、そろそろ黄色いクマのやつ乗る時間だわ」
『はちみつのね、並びに行こっか』
地図を見て反対方向の場所を目指すが
通った道がパレードの影響でかなりの混雑具合で
「ここら辺の道なんか人多くて迷っちゃいそ」
気付けばさり気なく手を握られていた
「これなら見失わなくて、いいよね」
いつも、というか今までなら
嫌な顔を隠すのが必死で言葉がでなかったけど
今は違う
確かに何も喋れなくなったのは事実
でも言葉では上手く言い表せないけど
嫌だなって感じが微塵もしなくて
むしろ、嬉しいとか若干のキュンとした
そんな胸の高鳴りのようはものに近い気がした
あれ、おかしい
今日の私なんか変だって気付いたのは
夢から覚めるみたいに家に着いて
浴槽に浸かって今日のことを思い出している時だった
続く (更新停止中)
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作者名：南の島 | 作成日時：2020年2月23日 14時
