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私が連れて行かれた、特殊であるはずのあの空間にセノさんが入れた理由として、首飾りや親指のリングに嵌め込まれた桃色の石が起因であったらしい。

あの石を握りしめながらとある言葉を呟けば、特異な空間に移送されるようで、セノさんはそれを見抜いていたようだ。


そして、途中までではあったものの、儀式に掛けられた私はこのままでは身体的及び精神的な障害を負うことになるようで、その呪いを解くためにセノさんが尽力してくれたらしい。恐らく、私を運んでいる際から呟いていた呪文のようなものであろう。

そこからティナリさんに引き継いで、レンジャーのみんなで看病をしてくれていたらしい。

( 私は本当に──。 )
何もかもセノさんから貰ってばかりだ。



「セノから、これだけは絶対に伝えろって言われたんだけど」

「はい」

「『お前がいてくれてよかった』って」



ティナリさんが微笑む。本当にセノさんが言っていたんですか?と問うと、勿論だよとまた笑う。



「アアル村の皆を守りたい、誰かの役に立ちたい。その思いは痛いほど伝わってきた。だから、その思いの元で起こす行動に迷惑なんて全く感じていなかった」

「………」

「きっとまだ、自分に自信を持てていないかもしれないが、俺からしてみればそんな必要などない。もう十分なんだ。寧ろこれ以上無理をしようとするなら止めたい」

「それは…」

「あ。これは絶対に伝えるなって言われてたんだ」



茶目っ気溢れる笑顔を見せると、「腹ごしらえでもしようか」とこちらに手を伸ばす。コレイも頷いたのを認めると、その手を取って外へ出た。

外へ出ると、レンジャーの皆が一斉に駆け寄ってくれて、みんな私の無事について安堵してくれたり、村を出てからの生活について聞かれたりした。

そんな話に花を咲かせながらも、食卓を囲む。そうして思い出されるのは、アアル村にて少ない人数ではありながらも囲んだ食事のことなのだ。




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・→←13:見習いレンジャー



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咲原(プロフ) - まるさん» 読んでくださり光栄です。。!ありがとうございます(˶' ᵕ ' ˶)! (8月13日 12時) (レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
まる - 最高でした!!お疲れ様です! (8月13日 6時) (レス) @page48 id: 626fa9ab7b (このIDを非表示/違反報告)
咲原(プロフ) - あいうさん» ご覧頂きありがとうございます!元ゲームの雰囲気を壊さずに慎重に書いていましたのでそう言っていただき光栄です……!自分らしく執筆を頑張りますね! (2023年2月21日 16時) (レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
あいう - セノの小説あまり無かったのでめっちゃ嬉しいです!話しも自然ですごいです。めっちゃ好きです。自分のペースで更新頑張って下さい!応援してます!! (2023年2月20日 1時) (レス) id: 914ffe60d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲原 | 作成日時:2023年1月19日 12時

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