◆Beige P!nk(獄原) ページ25
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カフェモカさんリクエストありがとうございました!
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この気持ちに終止符を打つ。この恋に決着をつける。
これ以上彼を見て苦しくなるのは、私に好意が向いていないと自覚してしまうのが辛い。彼との会話の節々にそんなことを感じてしまうのも、彼に失礼だと思うから……。
鏡を見て、右に左にと顔を動かす。結局ベージュピンク色のチークが、一番自然で程よい血色感を出してくれるのだ。好きな人の前では可愛くいたいなんて、今からフラれにいくというのに呑気である。
スマホを手に取り、彼へ電話を鳴らした。
「あ、もしもし。ごめん、今から行くね」
「分かったよ!ゴン太はもう着いちゃったから、ベンチに座って待ってるね」
「えぇ!?早くない!?急ぐね!!」
「ううん、急がなくていいよ。高宮さんのペースでいいからね、ゴン太は待ってるからさ!」
そうして満足気に通話を切られてしまった。こういう風に意図しない優しさが大好きなんだけど……。でも、相手を待たせてしまうのはよくないかと、セットしたヘアスタイルが崩れない程度に目的地へ急いだ。
目的地といってもすぐそこの公園で、特に二人でどこか遠くへ出掛けるわけでもない。ただこの気持ちを伝えるためだけに呼んだのである。
「ごめんね、お待たせ」
「大丈夫だよ。近くにたい焼き屋さんがあったから、高宮さんの分も買っておいたよ!」
はいどうぞ、と笑顔で渡してくれるから、お礼を言って隣に座る。
( 本当は言うだけ言って、すぐ帰ろうと思ってたんだけど……。 )
正直小腹も空いていたし、ゴン太くんの美味しそうに食べる姿が見れるなら何よりだ。大きな口を開けて、幸せそうに頬を膨らませながら咀嚼をする。
「………?高宮さんも食べないの?」
「ああっ、食べるよ」
幸せそうなゴン太くんの姿から花が咲くエフェクトの幻覚を見ていた……。いただきます、とたい焼きにかぶりつく。
「……!美味しい…!」
「よかったぁ」
内心、その言葉はゴン太くんがたい焼きを作った人みたいになっちゃうよとか思いつつ。そんなゴン太くんも可愛い……。
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咲原(プロフ) - ももかさん» リクエストありがとうございます!申し訳ありませんが、別の短編集にて書かせていただきますね。お手数お掛けします。。! (11月25日 13時) (レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
ももか - 夢野秘密子ちゃんと夢主ちゃんが恋愛をしていて...恋人で両ヤンデレのお話が見たいです...!! (11月11日 13時) (レス) id: dc5ce1bb66 (このIDを非表示/違反報告)
咲原(プロフ) - ♡さん» 確認が遅れてしまい、申し訳ありません。大変有難いお言葉です……(;;)!リクエスト了解致しました! (9月27日 20時) (レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
♡ - 初コメ失礼します!咲原さんの夢小説めっちゃ好きです!!あの…もしよろしければゴン太くんのやつみたいなキュンキュンする真宮寺くんの夢小説書いてくださりませんか…? (8月20日 1時) (レス) @page27 id: 1e4698083a (このIDを非表示/違反報告)
咲原(プロフ) - オンブルさん» オンブルさんお久しぶりですー!リクエスト了解致しました!気合を入れて甘く仕上げさせていただきますね。。! (8月13日 12時) (レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲原 | 作成日時:2022年12月5日 18時