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羞恥と不安から俯いた顔をどうしても上げられなかった。だから彼がどんな顔をして、どんな反応をしたかなんて分からない。代わりに、とでも言うように。


「ひぃ……!ぃあ、」


もう一度頬にキスをされたかと思えば、溢れた舌がピーチピンクをなぞるように這った。想定しなかった出来事に身震いして足の力が抜けると、全て分かっていたと言うように彼は笑みを浮かべる。


「オレのためにしてくれたんだよね?」

「う…うん、」


頷くより早いか、熱を携えた舌が頬の隅から隅まで蹂躙するように蠢いた。堪らなくなって王馬くんの服の裾を掴めば、首元に小さな手が添えられる。


「お……おう、まく…っ、」

「…ん、なに?」

「ほっぺ、もぉ、っや…ぁ」


これだけでもうおかしくなりそうだ。


「口にして欲しいの?」

「…へ」


そういうことじゃない、と否定など出来ずに私は頷いた。彼にいいようにされるのが好きだと気付いてしまった。

乾いた咥内を潤すように、唾液で溢れた彼の舌を受け入れる。王馬くんの唾液は甘くて、先程までグミを食べていたことを思い出した。


「……ん、っふ、ぁ…」


舌を絡めて、時には啄くような口付けを落として、舌尖が何度もキスをする。

誇大妄想にしか耐性がない私は、こんな行為を隅まで享受などできず、唇の端から甘い涎が滴った。私の襟元を濡らして、首の隙間を抜けていく。


「…ぅん、……っ、ん、」


どうしたって刺激に対する反応は抑えられなくて、その様子を王馬くんは可愛い、と囁いた。

もっと可愛い高宮ちゃんを見せてよ、なんて言われたら、どれだけ呼吸が困難になろうとも、酸素が見当たらなくとも、彼のキスを受け入れるしかなくなる。

私がどれだけ王馬くんに依存してるか知っているから。

( 狡い……。)
心の中で毒づいたことすら掌握されているかもしれない。


「…お、ま……くん」

「ありゃ、もうこんなになっちゃった」

「………?」


それでも彼は満足そうだった。「好きだよ」囁く彼とソファに沈んだ。




.

◇(石丸)→←◆



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咲原(プロフ) - ももかさん» リクエストありがとうございます!申し訳ありませんが、別の短編集にて書かせていただきますね。お手数お掛けします。。! (11月25日 13時) (レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
ももか - 夢野秘密子ちゃんと夢主ちゃんが恋愛をしていて...恋人で両ヤンデレのお話が見たいです...!! (11月11日 13時) (レス) id: dc5ce1bb66 (このIDを非表示/違反報告)
咲原(プロフ) - ♡さん» 確認が遅れてしまい、申し訳ありません。大変有難いお言葉です……(;;)!リクエスト了解致しました! (9月27日 20時) (レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
- 初コメ失礼します!咲原さんの夢小説めっちゃ好きです!!あの…もしよろしければゴン太くんのやつみたいなキュンキュンする真宮寺くんの夢小説書いてくださりませんか…? (8月20日 1時) (レス) @page27 id: 1e4698083a (このIDを非表示/違反報告)
咲原(プロフ) - オンブルさん» オンブルさんお久しぶりですー!リクエスト了解致しました!気合を入れて甘く仕上げさせていただきますね。。! (8月13日 12時) (レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲原 | 作成日時:2022年12月5日 18時

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