わけあり少女、ガラルへ【second】 (ページ21)

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#伝言と単純ページ21

目を開けると、横から綺麗な光が差し込んできていた。

思わず目を細めて、慣れてきたから起き上がった。

私のスマホロトムが飛び回っていたので呼び止めて内容を見せてもらうと、トウヤからの伝言だった。

そっとベッドを抜けだして、窓の外を見た。

どのくらい経ったのかわからない。でもまだ、やらなきゃいけないことがある。

「……ごめんね。ダンデ兄、ホップ……」

どうしようか、と悩んだフリをしてみる。もう自分の中で答えは出てるんだけどね。

1度居心地のいい場所を知ってしまうと、そこから抜け出したくないと思うのはしょうがないと思う。

近くにあった紙とペン。それから3つのボールを置いて、窓からラティアスと抜け出した。

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side Dande

「アニキ！目が覚めたんだな！」

目を開けると一番最初に弟のホップが飛び込んできた。大袈裟だな、と思いつつも体を起こした。

「心配したぞ！アニキ！！」

「悪いな……」

にしても大袈裟すぎじゃないか、と言えば、呆れたようにキバナが扉から入ってきた。

「当たり前だろ。お前、3日も眠ってたんだぞ」

……驚きすぎて言葉が出ない、というのはこういうことか。

「ラティアスがオレさまを乗せて飛んだかと思ったら、Aが委員長と戦うっつってよ」

「っ、A」

そうだ、こんなことしてる場合じゃない。Aはどこなんだ？と見回してみるけど、ここは個室の病室。オレ以外に寝ていた形跡がない。

「アネキも委員長とやり合った後ぶっ倒れたからな。隣の病室にいるぞ！」

せっかく会えたんだ、今までのことを話したいし、オレもガラル以外の地方のことについて聞きたい。

なによりAと一緒にいたい。

3日間動かなかった体なのにすぐに動いた。自分でも単純だなとつくづく思う。

「Aッ！！」

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ガラッと扉をスライドさせて目に飛び込んできたのは、誰もいないベッドだった。