361 ページ37
「コノ度ハ、奏弥殿ノ助太刀ガアッテ、大分作業ガ進ンダ、デゴザル！感謝、感激、雨フラシ！」
『いいんだよ、べべくんが凄いんだから』
べべくんが感謝してくれている。
また少し、仲が深まった気がした。
「ウムム･･･疲レデ腕ガ棒二ナッタ気分ディス。コレゾ、虫ノ息ト言ウヤツディスカ･･･」
『頑張ってたもんね。休む？』
「ココデ息ヲ吹キ返シテ、頑張ラネバ、拙者ハ木偶ノ坊デ、終ワッテシマウ･･･日本人二成ル為、ココデ倒レル訳ニハ、イキマセーヌ！」
『よし！じゃあ、やりますか！』
遅くまでべべくんの作業を手伝ってから寮に帰った。
寮に帰ると、アイギスが銃弾をセットしていた。
『あ、アイギス！？何してるの？』
「奏弥！ちょっと、アイギス止めてよ」
玄関扉の前に居たゆかりが私の腕を掴む。
よ、よく分からないけど･･･
『アイギス、武器を下げて。どうしたの？』
「望月さんが理さんとアルバイトをしています。理さんから離れさせないと」
あー、なるほど。
それにしてもアイギスは望月くんを毛嫌いして、どうしたんだろう？
『お兄ちゃん、アルバイト始めたんだ』
「うん。シャガールで働き始めたみたい」
風花がそう教えてくれた。
そっか、バイトねぇ･･･
『最近のお兄ちゃん、元気ないし望月くんみたいな子と過ごしたら気分も上がるんじゃない？』
「確かに。ああ言うタイプと仲良くなった方が結城くんの為にはいいかもね」
「･･･理さんの為」
アイギスはやっと武器を下ろした。そして、私を見る。
「では、望月さんと触れ合うのは奏弥さんの為になるのでしょうか？」
『わ、私！？うーん･･･そうだなぁ』
「私、奏弥さんにも望月さんとは接して欲しくないであります」
アイギスは真剣な目で私の顔を見る。その深い水色の瞳に吸い込まれそうになった。
『え、えっと･･･』
戸惑っている私を助けるかのように玄関扉が開いた。
「せ、先輩！おかえりなさい」
「もういいのか？」
帰ってきたのは桐条先輩だった。それに反応する風花と真田先輩。先輩の登場で張り詰めた空気は少し緩和された。
「ああ。色々迷惑をかけたな･･･私はもう大丈夫だ。いなかった間の話は後で聞かせてくれ」
そう言って先輩は階段を上がって行った。
･･･大分疲れた様子だ。心身ともに疲労しているのが分かる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 75人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
嫌われ者(プロフ) - ルナさん» こっちの方にもコメントありがとうございます(*^^*)次の更新をお楽しみくださいね (2021年12月27日 8時) (
レス) @page32 id: f438d46a26 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 今回のイラスト、とても幻想的で綺麗でした。ラストが近づいて来ていて、これからの展開がすごく楽しみです。頑張ってくださいq(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! (2021年12月27日 3時) (レス) @page32 id: 5abf626923 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：嫌われ者 | 作成日時：2021年11月28日 15時
