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「ッ！！──！！」
あれ？お兄ちゃんの声？どうしたんだろう･･･
「奏弥ッ！！奏弥ッ」
『おにい、ちゃん･･･』
「良かった･･･良かったッ」
お兄ちゃん泣いてる･･･どうして泣いてるの？
お兄ちゃんが私の体をきつく抱き締めた。温かい･･･落ち着くなぁ。
『お兄ちゃん･･･泣かないで』
お兄ちゃんの目からは沢山の涙が流れていた。そんなに泣いたら体の水乾いちゃうよ。
「良かった･･･ッ、奏弥･･･」
周りの皆も安心したように私を見ていた。
それから私たちは寮に戻ることにした･･･桐条さんは･･････そのまま亡くなってしまった。･･･先輩のお父さん、こんなことになるなんて･･･
先輩は大丈夫じゃないだろう。家族が殺されるところを目の当たりにするなんて･･･
◆
一緒に落ちたはずの幾月さんの体は跡も形も残っていなかった。私自身もあの高さから落ちたのに何事も無いことから、幾月さんもどこかで生きているかもしれない･･･と、思ったが風花が探知した結果、幾月さんの生体反応は感じ取れなかったのこと。
私も大事をとって明日、検査を受ける事になった。
『･･･』
私はと言うと、帰ってきてからすぐにお兄ちゃんの部屋に連れ込まれてしまった･･･
『お兄ちゃん･･･？』
「･･･」
何分この体制でいるのだろうか･･･抱きつかれたまま、離れてくれない。
「･･･良かった･･････奏弥が無事で･･･」
『･･･』
「奏弥が落ちていった時･･････死ぬかと思った･･･」
『ごめんね、心配かけて』
「うんん･･･いい」
私の肩にうずめているせいで声がくぐもっている。今、お兄ちゃんがどんな表情でいるのか読め取れなかった。
「俺のせいで･･････奏弥が死んだら･･･俺は･･･」
『･･･お兄ちゃん。･･･何言ってるの！あれはお兄ちゃんのせいでも何でもないよ！』
「でも･･･荒垣さんは俺のせいで死んだ･･････俺の判断が早ければ死ぬ事なんてなかった！」
『！』
上げた顔は悲痛の表情に歪んでいた。
「あの時･･･あの時、迷いなんてなかったら･･････でも、動かなかったんだ･･･体が･･･皆を守りたいと思ってるのに･･･不安で動けなくて･･･」
『お兄ちゃん･･･』
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嫌われ者(プロフ) - ルナさん» こっちの方にもコメントありがとうございます(*^^*)次の更新をお楽しみくださいね (2021年12月27日 8時) (
レス) @page32 id: f438d46a26 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 今回のイラスト、とても幻想的で綺麗でした。ラストが近づいて来ていて、これからの展開がすごく楽しみです。頑張ってくださいq(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! (2021年12月27日 3時) (レス) @page32 id: 5abf626923 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嫌われ者 | 作成日時：2021年11月28日 15時
