第15話 ページ15
「そういえば、ツッコミどころが多すぎて忘れてたけどさ、なんで轟くんがここに居るの？」
“あの”エンデヴァーの息子が、こんな狭い家でご飯を食べていて良いのだろうか。
すると、轟くんは私と同じように箸を置き正座になって私の方へと向き直った。
え、な、何？
何故か私もつられて正座になる。
「デートのお誘いだ」
「でっ…！？」
「「「おー！！」」」
みんながさっきよりも一層大きく歓声を上げる。
ていうか、たかがデートのお誘いで家までくるか？普通。
律儀というか、やはりどこかズレてるこの人…。
いやまて、何普通に“デート”ってとこは認めてんの私！？
やだ、トドロキマジック怖い…。
「今度の三連休の日曜、午後からなんだが」
「いや、デートもなにも、私たち付き合ってないよね？」
「どうせ結婚するんだからもう恋人だろ」
「ちょっと、家族の前でその話は…！」
「何言ってるのよA！せっかく誘ってくれてんだから行ってきなさいよ」
「え？」
家族の前でも結婚の話をしようとする轟くんに一瞬慌てたが、母は動揺もしないので、今度はそっちに驚いた。
「こんなイケメンに誘われることなんてもう一生ねーぞ！」
「そうだよ。焦凍くんは未来のお婿さんなんだから」
「「「ねー！！」」」
いや「ねー！！」じゃねぇよ！！
ていうか、なんでみんなそんな楽しそうなの！？嬉しそうなの！？
家族への疑問を抱えたまま轟くんをチラッと見ると、彼も真顔ではあるがぽやぽやオーラを出し始めていた。
これが噂のぽやろきくん…！？
ってそうじゃなくて！
「まさか、家族にまで結婚するとか言ってないよね！？」
「逆になんで言わねぇんだ？」
悲願の目で彼を見つめるが、悔しくも無に帰す。
轟くんの仕事の速さに、私は頭を抱えた。
デキる男だね、と褒めてあげたいところだが、生憎今はその出木杉君にため息を吐きたい。
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なっつ(プロフ) - めっちゃハマりました〜！何回も読み直してます！続き待ってますね★ (2019年7月12日 8時) (
レス) id: 891cb8f982 (このIDを非表示/違反報告)
ヨシ - 轟君がピュアで可愛すぎる…！いいですね、ピュアろき君！更新楽しみにしてます！ (2019年7月3日 22時) (レス) id: 59138960e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨夜なつ | 作成日時：2019年5月24日 20時
