むっつりーち。そのさん ページ3
「はあ…なんで俺が」
俺はこの日、購買部のサムさんにお使いを頼まれてジェイドの元に向かうことに
モストロラウンジの新メニューに必要なものらしいのだが、偶然通りかかった俺に、寮に帰るついでに、と持たされてしまった
今日はラウンジは休みだし、この時間なら部屋にいるかな…と、ちょっと遠回りをしてジェイドの部屋へ向かう
途中、「ちっちゃいリーチだ」なんて言われたからつい睨んでしまった
リーチじゃねえしちっちゃくねえ(コンプレックス)
ジェイド・リーチ、と書かれた札がかけてあるドアを見つけ、ここか、と止まる
何の変哲もない、シンプルなドア
となりのドアにかけられた適当なネームプレートに比べれば真面目な人物のように見える
まあ、いい噂は聞かないが。
「リーチ、いるか?」
コンコンコン、と控えめにノックするが返事がない
「リーチー??ジェイド・リーチー」
先程より声を大に、ノックの強さも大きくしたが一向に返事がない。いないのか
「なんだよ…いねーのかよ…まあいいや荷物ここにおいとこ。匂いは…ないからナマモノじゃないだろうし」
と、扉の横に荷物を置き、去ろうとすると、何者かから襟をつかまれ、後ろに引きずられた
後ろにあったものと言えば、リーチの部屋の扉しかない。となるとこれはジェイド・リーチか
抵抗しつつも冷静に考えるが彼のなすがままだ
体格差で叶わん。くそが
「おい、!リー、チ!」
襟を掴まれているせいで首が締められているため、絶え絶えで喋る。ワイシャツは第1ボタンまで閉めるべきじゃないな
突如、首の圧迫感が強くなり、そして一気に解放された
ふわりと感じた浮遊感は一瞬で、次にはバチリと耳元で音が鳴った
背中から全てが包まれるような感覚
体はとにかく解放された気道から酸素を取り込もうと空気を吸い込むが入ってくるのは何故か水ばかり
思わずむせ返ると、泡が、がばり、ごぼり、とくぐもったおとをたてながら光に溶けるのが見えた
肺に入ろうとした水に反応し、体が順応しようと魔法薬の効果が解ける
見慣れた青緑のような尾びれが見えて、やっと理解する
ああ、部屋についている浴槽の中に投げられたのか。
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駄作者うゆ*(プロフ) - 好きすぎて何回も読み返してしまいます!更新頑張ってください! (2022年8月25日 0時) (レス) id: 09414cba83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れてぃ | 作成日時:2020年9月26日 0時