むっつりーち【twst】 (ページ18)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:53,931 hit

むっつりーち。そのじゅうはちページ18

｢アズール！｣

｢う、っお、A！危ないだろ！｣

｢俺！いいこと思いついた！！｣

実際考えたのはカントクセーの世界の人だけど

｢なんですかいきなり…こっちは色々と忙しいんです｣

はぁ、と溜息をつきながら乱れてしまったメガネのブリッジをくいと上げたアズール

知ってるよそんなの

｢なあアズール。そんな無理すんなよ｣

｢は？｣

｢コンシーラー、バレバレだし。顔色も悪いし。何年友達だと思ってんの｣

｢まだ関わり初めて数ヶ月ですが｣

｢あれ、そうだっけ｣

沈黙。この冗談はアズールのツボにはハマらなかったようだ…だが数秒たってアズールは笑いだした

ふふ、ふはははは、と悪役さながらの笑い声を零すアズールに首を傾げると

｢まさか貴方に気づかれてしまうとは｣

と言われた

｢いや多分双子も気づいてるよ？｣

実は彼らが最近チラチラとアズールを気にしているのも知っていた。面白いから一緒にいるだけ。なんて言いながらもしっかり心配しているのだ

え、と口からこぼれ出しそうな表情をしたアズールはこほん、と咳払いをして

｢ですが、これが最適なのです。モストロラウンジの人手不足も解消できる上に、昨年のように学園長への交渉もできる｣

｢でもアズール、そのままじゃオーバーブロットするぞ｣

｢この僕が？そんなわけ｣

｢魔法石、みろよ｣

白のような透き通った魔法石に、大きな黒いシミがぽっかりと浮き出ている。ぎょっとしたアズールにさらに追いうちをかけるかのように

｢俺、アズールがそんなに無理してるの見てるの嫌なんだけど。なんつーの、胸ん中ぞわぞわするっていうか…｣

本心を話した。感情で生きているような人間だから上手く伝えられないけれど

自分の周りに影が増え、ぽん、と両肩に手を置かれた感覚に上を見上げるとそこにはよく似た2人がいた

｢そーそー、俺もなんか気分わりぃ｣

｢心配、しているんですよ｣

｢…お前ら｣

｢わかりました。無理はしません、オクタヴィネルの寮長がオーバーブロットした、なんてなれば示しが付きませんし。ですが、代わりの策はあるのですか？｣

｢よくぞ聞いてくれた！｣