外へ行こう ページ44
嫌な事を全てつまらないと考えると少し落ち着いてきた。
やっぱりお兄ちゃんは最後まで頼れるなぁ。
あ、警察に言わないと。伯父、伯母はどうなったんだろう?
もっと早くつまんない人だって思っておけばあの人達に感情動かされる事も無かったのに。残念。
自分の携帯で警察に電話をかける。
「事件ですか?事故ですか?」
『事件だと思います。住所はーーーー』
あのつまんない人達探そうかな。何処かに隠れて生き延びてたりするかな?
お兄ちゃんの携帯、1回警察に預けるべき?
家中探すとそれぞれ自分達の部屋で刺されて動かなくなっている2人を見つけた。
何の為にこの家を襲ったんだろ?お金?私怨?犯人は?
もしも犯人見つけたらゆる………あぁ、違う。つまらない。
サイレンの音が大きく聞こえる。いつの間にか近くまで来てたみたい。
警察の人達が私を保護したって言ってからすぐにパトカーに乗せられそうになった。
待って!知らせてない!と足に力を入れて止める。
「どうしたのかな?」
『お兄ちゃんの携帯…とか、アクセサリー類…とかって…ちゃんと返ってきますか…!?』
「それなら安心して?指紋採取とかが終われば返せると思うよ。」
お兄ちゃん、意外とオシャレてネックレスとかブレスレットとかピアスとかつけてたから。
それは返してもらいたい。他2人のは正直、どうでもいい。
運転してる人に何処に送れば良いかと聞かれたからお兄ちゃんと私の家の住所を教えた。
別に保護者みたいな存在居なくても生きてはいけるし放っておいて欲しい。
家の玄関前で最終確認された。
「本当に大丈夫?仲良い人に連絡したら?」
『大丈夫です。ありがとうございます。さようなら。』
どうせいつかは知られるし。連絡して泊まりってなっても困る。
今はこの家に居たい。お兄ちゃんと暮らしてたこの家に。
お別れの挨拶をして頭を下げてから玄関のドアを開け、中に入る。入った後に玄関のドアの鍵を閉める。それから………
『…お兄ちゃん…っ…なんで…!?』
泣いた。体の水分を使い果たす位に泣いた。
そのまま死んだように眠る。そして起きてまた泣く。という事を数日繰り返していた。
ご飯を作る気も全く起きない。
……外に行こう。適当に。
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作者名:零 x他1人 | 作成日時:2021年9月26日 7時