*•【場地圭介】 (ページ6)

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授業が終わり、放課後。
2人は国語の小テストを乗り越えれたのだろうか
そう思いながら2人と一緒に帰るために玄関の方へ向かうと、もう2人は既に待っていた。

場「お、来たか」

千「Aさん！今日ゲーセン行くかって話をしてたんすけど、Aさんも一緒に行きませんか！」

とキラキラした大きな目で見つめられるものだから

『行く』

行くしかないだろう。
私はお願いしてきた時の千冬君の目に弱いのだ。
可愛いんだもん………悔しい………！！

場「お前は千冬の目に弱いからなぁ」

流石、ずっと近くで一緒に過ごしてきた圭介君には勝てない。なんでもお見通しだ。
嘘なんてついても秒でバレる。

それに圭介君は頭が弱いけど察し能力が高い。
だから私の機嫌や体調が悪かったりすると良くするために私の好きな食べ物を買ってくれたり、全力で尽くしてくれる。
正直、精神年齢は圭介君の方が上だと思う。
受け流しのプロというか、そのおかげで喧嘩もあまりしない。
ありがたいことだ。

心の中で全力で惚気ていると、いつの間にか2人はもう歩き始めていた。

『待ってよ』

場「靴履くの遅いのが悪い」

『人間人生1周目だから靴を上手に履けない』

場「ニンゲンジンセイイッシュウメ？」

千「その言葉かっけぇ！スッとその言葉を言えるAさん素敵っす！」

『褒めたって何も出ないぞ』

と私はカバンの中から個包装のクッキーを取り出し千冬君に渡した。

場「出てんじゃねぇか。」

千「いいんすか！？あざっす！」

場「おい千冬、こいつをあんま甘やかすなよ」

『甘やかしたの私。』

場「おいA、こいつをあんま甘やかすなよ」

『はいはい、圭介君もクッキーが欲しいんだね』

場「そういうことじゃねぇ」

『いらないの？』

場「いる」

千(んんんん…！！今日も甘酸っぱい…)

なんて、いつもと変わらない会話をしているといつの間にか目的地に到着していた。
久しぶりのゲーセンにワクワクしてとりあえず両替しまくった。
100円玉でパンパンになる財布。
何を取ろうか、と考えながら3人でゲーセン内を歩き回った