*•【場地圭介】 (ページ26)

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•千冬side ページ26

千「ん…」

不思議な夢を見た。
俺は辺り一面花だらけの場所で1人立っていた。

千「何処だここ…」

天国？俺死んだの？と色々考えていると

『千冬君！？』

場「は！？千冬！？」

千「え、場地さん…Aさん…」

大好きな2人が立っていた。2人のところに行きたいけど足が鉛のように重く、動かなかった。
そして2人の身体は花弁のようにひらひらと消えていく

千「待って、なんで！俺を置いていかないで！」

頑張って手を伸ばすも2人には届きもしない

『千冬君！』

場「千冬！」

2人は俺の名前を呼びながら走ってきてこれでもかってほど強く抱きしめてきた。

『千冬君にはまだ頼れる人間が側にいるから』

場「千冬、いつまでも引きずるな。切り替えろ」

千「そんな、俺2人がいないと…」

『私たちのことを忘れろとは言わない。頼る人間、着いていく人間を変えろってこと』

場「見えないだけで俺らはいつもお前を見守ってやるよ」

『約束。目が覚めたら顔洗って気持ち切り替えよ』

千「………あ"いっ…」

場「泣くなお前〜」

千「またっ……会え"てよか"った"」

『また会えるかもしれないから。ほら、さっさと目を覚まして』

場「一虎のことよろしくな」

その言葉を最後に視界は暗転して俺は目を覚ました。

何も言わずに洗面所に行って冷たい水で顔を洗う。

千「…っし！松野千冬！！気持ち切り替えろ！」

と頬を叩き自分を鼓舞し、携帯を見る。
そこには今日集会があるというメールが入っていた。
俺は急いで特攻服に着替え集会場へ向かった。

一方

『いや〜千冬君見つけた時冷や汗かいた』

場「それ。こいつもう来たのかよって」

『千冬君、これから頑張ってねぇ〜！』

場「ちょくちょく夢の中で会ってやろうかな」

『いいね！たくさん褒めてあげよ』

という会話をしていたのを千冬は知りもしなかった。

『次夢の中で会った時さ、私ドレス着るから圭介君タキシード着てよ』

場「いい案だな、んで千冬泣かせようぜ」

『千冬君なんて言うかな？』

場「号泣しながらおめでとうございますって言う」

『あとお幸せに！！って大声で幸せを願ってほしい』

場「でも千冬たまに変な事言うからよ、もしかしたら来世は2人の子供で！！って言う可能性あるぞ……」

『うわぁ…』

後日
夢の中でドレスを着たAとタキシードを着た場地を見た千冬は泣きながら「来世は2人の"子供に"なる"」と言った。