*•【場地圭介】 (ページ3)

今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:17,145 hit

• ページ3

慌てて支度をしていると家のチャイムが鳴った。
この時間にチャイムを鳴らす人間はただ1人。

『圭介君！ちょっと待ってて！』

場「うーい」

外から圭介君の眠たそうな声が聞こえた。
圭介君とは家が近いから中3になった今でも毎日送り迎えをしてくれる。
あ、圭介君は理由があって中3じゃないけど…

忘れ物がないか確認し、扉を開けると

場「はよ」

とあくびをしながら控えめに手を振る圭介君と

千「Aさん！おはようございます！」

圭介君の後ろから千冬君がひょこっと顔を出した。

『2人ともおはよ！眠いね〜』

千「昨日寝るの遅かったんですか？」

『休みの日は夜更かししちゃうから、つい…』

千「あー、分かります。俺もそうでした」

と朝から平和な会話をしている千冬君は圭介君と仲良い繋がりで私とも仲良くなった。
圭介君が言うには前はツンツンしてる男だった。とのこと
今じゃ圭介君のことが大好きなワンコの様だ。

千「場地さん、寝ながら歩かないでください」

場「春が悪い」

『季節のせいにしないでよ』

どうりで、さっきから静かだと思ってたらカクンカクンと揺れながら歩いていた圭介君。
圭介君も昨日夜更かししたんだろうな。

可愛いね！なんて言ったら小突かれるので黙っておくことにした。

千「そういえば今日俺のクラスは小テストがあるんすけど場地さんのクラスは無いんすか？」

場「げ、もしかして国語か…？」

千「はい！国語っすね」

場「………無いな」

千「えぇ！？俺のクラスだけかぁ…」

『いや、圭介君のクラスもあるでしょ。圭介君目が泳ぎまくってるよ』

場「るせぇ」

『勉強、してないんだね』

場「やれやれみたいな目やめろ。」

千「ノー勉すか！？場地さんかっけぇー！」

『ノー勉で点数悪かったらダサいよ』

場「そこまで言うか？お前」

千「点数が悪くてもかっけぇっす！」

場「意味分かんねぇ」

『千冬君は圭介君が何してもかっこいいんだね』

さっきから圭介君の周りをうろちょろしては
かっけぇ！かっけぇ！と目を輝かせている千冬君が、飼い主BIG LOVEな犬に見えて思わず頭を撫でた。

千「なっ！！！！！！！！」

すると千冬君は今体温計で熱を測ったら学校を休めるんじゃないかというくらい顔を真っ赤にして立ち止まった。

場「？」

そして立ち止まる千冬君の横で次俺か？みたいな顔で待機する場地圭介(15)

可愛いから2人とも撫でた。