デジャヴか何か ページ6
黒いドレスワンピースはシンプルながらどことなく可愛げのあるフォルムをしている。
ウエストには白く、大きなリボンがあしらわれ動く度ひらりひらりと舞うその姿は正に蝶のようだった。
こんな素敵な服を着た淑女と街中で出会うことがあれば、きっと誰もが見とれるに違いない。
そう、『淑女』なら…だ。
「ほぉら、エリスちゃん〜君が欲しがってたお姉さんだよ〜」
「あの、首領」
「ほら、やっぱりAには黒色が似合うのよ！！」
「いや、あのエリスちゃんも」
「それじゃあ御子柴くん、行こうか」
「へ、あの、何処へ？」
「決まってるじゃないか…
エリスちゃんと買い物に行くのだよ」
「え」
そして、俺は「NO」と言う隙も与えられず黒塗りの車に押し込まれた。
まさか、生きてるうちで2度も女装をするなんて…
俺は車の中でニコニコと上機嫌な首領とエリスちゃんの顔みてため息をついた。
事の発端は二時間前、エリスちゃんと遊んでいる時に首領が来たことだった。
そして、俺にしかできない「お願い」をしたのだ。
「エリスちゃんの『お姉さん』になってくれないかな？」
「は？」
俺は、相手がこの組織の頭である事も忘れて素で返事をしてしまった。
「いやぁ、実はね〜エリスちゃんは元々甘えられる姉妹のような存在が欲しかったんだが、なにぶんポートマフィアには女性が少なくてねぇ…それに、それぞれの仕事があってなかなかエリスちゃんの相手をしてやれる構成員がいないのだよ」
そこで、と続ける。
「御子柴君は一応今̀は̀非戦闘要員だ。それにエリスちゃんとも仲がいい。」
これは君にしか頼めないのだよ。そう言って微笑む首領。
俺は流石に男としてのプライドもあるため、なかなか首を縦に振れなかった。
そこで、彼が一言ボソリと言った。
「もし、引き受けてくれるなら……
ロマネ・コンティを一本、君にプレゼントしてあげよう。」
そこで俺は反応した。
ロマネ…コンティ……だと？
あの世界で一二を争う程高いと言われるあのドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ社のロマネ・コンティかっ！！？？？
俺はゴクリと喉を鳴らす。
いくら酒が好きとはいえ、高級ワインなど手も出せなかったこの俺に舞い込んだ絶好のチャンス。
俺はゆっくりと頭を下げた。
「その仕事、受けさせてもらいます。」
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龍牙(プロフ) - コメント失礼します。すごくおもしろく読ませていただいています!更新頑張ってください!! (2017年9月3日 12時) (
レス) id: 1df1f4fa1e (このIDを非表示/違反報告)
中原玲美(プロフ) - とっても、面白いです！更新、頑張って下さい！ (2017年6月7日 0時) (レス) id: 94d50e8693 (このIDを非表示/違反報告)
霧雨 君枝 @ヘタリア 終セラ愛してるぅ←(プロフ) - うおおおおおおお！！めっちゃ気になるところで終わった！？続き気になります！お待ちしてます！ (2017年4月16日 1時) (レス) id: 976ee58899 (このIDを非表示/違反報告)
blanc - お花見大作戦？え、めっちゃ気になる(真顔)←内容とか滅茶苦茶面白いです！更新頑張って下さい！(^^) (2017年3月31日 22時) (レス) id: 32d25253d2 (このIDを非表示/違反報告)
中原 炉騎(Roki) - 凄く面白い内容です！俺の場合、現在ミコトと言われているもう一人の人格の名前も変換できればなーと…｜ω・`ﾁﾗｯ すいません！めんどかったらいいんです！！ただ変換出来たら嬉しいというだけです！面白い作品ですね！更新待ってます！！ (2016年12月1日 2時) (レス) id: 12c7662c78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめかす。 | 作成日時：2016年9月27日 23時
