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K 12 ページ12

「ミツ、何ボーッとしてんの?」




気付くと、二階堂がドアップで俺を覗き込んでいた。




「わっっ!


なんだよ、おまえっ!」



近い!



「もう!!

撮影、もう少し用意に時間かかるから待ってくださいだって!」



え?


ここ…



楽屋?!



「でさ、ジェンガやんない?」



「……は?」



「キタミツ!

ワタクシ、今日ジェンガ持参ですぞ!

こういうこともあろうかと!」



「こういうことなかったら、そのまま持って帰ってたんだろ」



と、宮田が持ってきたらしいジェンガを玉が奪ってる。



え?



デジャヴ?


この光景、知ってるぞ。




この後、確か藤ヶ谷が…



「ガヤさんも一緒にやらない?」



宮田が藤ヶ谷を誘うと



「ちょっとコンビニ行ってくるよ。

皆で楽しんで」



ニコッと笑って楽屋を出て行った。




そう…




……今年の藤ヶ谷の誕生日前日だ。




この時、藤ヶ谷がひとりになるならばチャンスかと思って
藤ヶ谷の後を追おうか迷い、




…結局、まだ別の仕事で到着が遅れてたよこーさんと藤ヶ谷抜きで、
皆でジェンガをやったんだ。



この時、追いかけていたら…




…気持ちを伝えていたならば、




変わっていたんだろうか。




俺の傍に、



藤ヶ谷は居てくれたんだろうか。







………動けっ!!



「悪りぃ、タバコ吸ってくる!」



「えーっ、ミツっ」


二階堂の俺を引き止めようとする声がしたが、

振り返らず、楽屋を出た。




廊下の遠くに藤ヶ谷がひとりで歩いてるのが見える。




急いで走り、距離を縮める。




左に曲がった藤ヶ谷を全力で追いかける。



急いで左に曲がると、



「渉!」



別の仕事から到着したよこーさんに会ったらしい。





.

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作者名:咲良 | 作成日時:2017年9月17日 14時

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