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K 11 ページ11

今日の仕事はこれだけで、
夕方にはマンションに戻れた。





独りきりの部屋。



…酒、飲む気もしねぇ。



神様に変わるって誓ったってーのに、

頭ん中は藤ヶ谷のことばかり。


過去になんて、できねーよ。




とにかく独りで居たくなくて、

無理矢理ビールを煽った。




酔えねー。



酔って寝たいのに。




夢の中くらい、幸せで居たい。




…バカみてぇ、俺。




今頃、藤ヶ谷は誰かと一緒にいるのかもしれない。




誰だよ…。





藤ヶ谷……




「好きだ、バカヤロー」




バカヤローは俺なのに。




「戻って…


戻って、来て…


戻って来てくれよ…」



目の前が滲んでく。



「藤ヶ谷ぁ」




情けなくなって、



そのままベッドに潜り込み、目を閉じた。









.

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作者名:咲良 | 作成日時:2017年9月17日 14時

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