俺の彼氏に手を出すな！

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マネージャーに送りは要らないと伝え、
撮影所を急いで出てタクシーに乗った。


郁人が送ってくれた場所に急ぐ。


到着して、聞いていた個室に入ると、
既に酔ってる北山と
そんな北山と肩を組んでる塚ちゃん。


「おっ！太輔登場〜！お疲れさん」

郁人がココ座れって横をバシバシ叩いてる。


「お疲れ」

郁人の横に座るとやっと俺に気付いた2人。


「「藤ヶ谷、お疲れー」」


何、2人で息合わせちゃってんの？

イライラする。


「塚ちゃん、その手、何？

やめてくれる？」


勝ち誇った顔で北山と肩を組んでる塚ちゃんにわざと低い声で言う。


「だって、塚ちゃん。

太輔、ご立腹だぞー。

可愛い彼女返してやれよ」


「えー！

今、北山と熱い話で盛り上がってるの！

ヤダヤダっ」


「塚田……は、な、せ」


激低音で口元だけ笑って命令する。


「っっ

藤ヶ谷さん、怖いーっ

目が笑ってないーっ」


当たり前だ。

人の彼氏に手を出すな。


「藤ヶ谷、何怒ってんだよー。

塚ちゃんだぞ、塚ちゃん」


と、塚ちゃんに笑顔を向けながら俺にニコニコ答える恋人。


だから皆勘違いするんだよ。


「宏光、太輔は誰彼構わず妬いてんだよ」


「河合ちゃん、何言ってんのー」


ケラケラ笑う北山。


「太輔も大変な彼女持ったよねー」

と笑いながら俺に言う郁人。


「ホントだよ」


まぁ、彼女じゃなくて彼氏なんだけど。



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