205限界 スヒョンside ページ42
無色透明、無味無臭。
ボーカルの先生に指摘された時、この意味が全く分からなかった。
でも音楽と長く付き合う中で、ようやく少しは理解できた。
僕の声は、風のように吹き抜いて誰にでも受け入れられる分、誰の心にも残らない。
それが今までだった。
SG「2人ともいけるか？」
レコーディングブースの防音越しにユンを見て頷く。
見慣れた光景だ。
JK「ヒョン達は何かありますか？」
2人だけの録音に、1人が付き合って、5人が見守る。
疲れてるだろうに、そんな素振りは一切見せない。
JN「2人がやりたいようにやりな」
RM「きっと良い曲になるよ」
JH「ファイティーン！」
TH「歌上手いから大丈夫だよ」
JM「本当に。グループの中でツートップの2人！」
ウィンクして、手を振って、笑いかてくれる。
「ユンは？」
コーヒーに口をつけた後に、僕の目を見てすぐ逸らす。
SG「肩の力は抜いとけ」
SH「ふふ、Ok」
ヘッドホンを付け直して向かい合うジョングガを見つめる。
透き通るガラスのようなクリアなボイス。
伸びのある高音と芸術性の高い表現力。
部屋でも、お風呂場でも、どこでだって歌えるところで練習していた弟が自分で勝ち取った歌声。
七色に変化し、茶葉のように品のある香りを纏う。
誰が聞いても魅了され、誰の心にも深く刻まれる。
メインボーカルはただの肩書きじゃない。
JK「ヒョン！！！」
歌詞にない言葉と突発的な呼びかけに顔を上げる。
JK「血！」
鼻の奥に違和感を感じた後、唇に生温かい液体が伝う。
拭えば手には赤黒い血。
身体に上手く力が入らないのは、このせいか。
SG「ヒョナ！」
急激な目眩に襲われて立っていられなくなる。
JK「やだやだ！ヒョン！スヒョニヒョン！」
床に打ち付けられる前に抱き止めてくれる。
「あぁ、、、ぅん」
回る視界に、回らない呂律。
段々と戻ってきた意識に落ち着きを取り戻して、すぐにでも立ち上がる。
パニックを起こしかけてるジョングガの頬を撫でる。
身体の何かがいつもと違う。
嫌な鳥肌が立つ。
JN「ティッシュ」
RM「大丈夫ですか？」
JH「トイレは出て左です」
「ごめんなさい。洗ってくる。弟達をよろしく」
目に薄く膜を張らせるマンネlineに笑いかけてから部屋を出る。
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ひなた(プロフ) - ソランさん» 分かりました待ってます！！ (2022年2月25日 17時) (
レス) @page41 id: 2ebb51e7fe (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - ひなたさん» ありがとうございますー！ちょっと先になっちゃいます🙇♀️ (2022年2月25日 10時) (レス) id: fc42fd02ea (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - 稲荷さん» ギャップって、いいですよねぇ、、、。リクエスト頂いた時に、「あ、いい、めっちゃいい」ってなりました笑こちらこそリクエストありがとうございました！！！ (2022年2月25日 10時) (レス) id: fc42fd02ea (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 裏切り面白かったです！！私がリクエストしたやつも楽しみに待ってます！！ (2022年2月25日 5時) (レス) id: 2ebb51e7fe (このIDを非表示/違反報告)
稲荷 - ソランさん» ありがとうございます！荒ぶる紳士が不謹慎ながら好きすぎます！本当にありがとうございます！ (2022年2月23日 15時) (レス) @page36 id: 7c4d2f3689 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラン | 作成日時：2022年1月19日 9時
