時空を越えた奇跡3 (ページ23)

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ピジョットページ23

『え……？』

突然そう放たれた言葉。

その意味を理解するのに、少し時間がかかった。

『どういう、こと……？冗談、なんだよね？』

二人は肯定も、否定もせずに、ただ冷たい目で私を見つめた。

冗談なんかじゃない。

二人の目が、その現実を語っているような気がした。

『……私、もう、家族じゃないの……？お母さんとお父さんの子じゃないの……！？』

目元が熱くなる。

震える声でそう叫ぶと、二人は無言のままさらに森の奥へと歩き出した。

『待って！！』

視界がぼやける。

頬に暖かい雫を流しながら、私は走った。

『どうして……お母さんとお父さん、私のこと嫌いになったの……！？私……お母さんとお父さんが大好きだよ……！！』

母「………」

『何か悪いところとかがあったら全部直すから……！お手伝いでも、なんでもするから……！！』

父「………」

『だから……！！

一人に、しないでよぉ……！！！』

喉が枯れるくらい、叫んだ。

何度転んでも、走った。

ちぎれてしまうくらい、腕を伸ばした。

『ごめんなさ……っ！ごめんなさい……ごめんなさいごめんなさい！！
謝るから……もっと、良い子になるから……っ！！』

父「………ッ」

お父さんは足を止めると、自分の鞄から1つのモンスターボールを取り出した。

母「貴方……」

父「ピジョット！！」

ボールから出てきたのは、大きな翼を持つピジョット。

ピジョットは私の方へ飛んでくると、嘴で首元の服をくわえ、軽々と私を持ち上げた。

『っ！！？やだ！下ろして！！』

じたばたと暴れるが、ピジョットは嘴の力を緩めなかった。

『お父さんッ！！お母さんッッ！！』

ピジョットはそのまま急上昇していき、私の足は地面から離れる。

あっという間に二人の姿がどんどん小さくなっていく。

『やだ！やだ！！

家族でいたいよ……3人で、今まで通りに暮らしたいよ……！

お父さあああぁぁん！！お母さあああぁぁん！！！』