時空を越えた奇跡3 (ページ20)

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キーホルダーページ20

父「……この前ジョウト地方で、殺人事件が起きたんだ」

母「えぇ、テレビでもやってたわね。人もポケモンも無差別に刃物で……犯人は見つかったの？」

父「いや……実は犯人は、1人ではないらしいんだ。2人は捕まったそうだが……」

母「そうなの……怖いわね」

父「……まぁ、カントー地方までは来ないだろう。警察も必死に捜査しているらしいし、すぐ捕まるさ」

母「だといいけど……」

レ「そっちは何かあったかー？」

『何にもなーい』

グ「もっと奥まで行ってみようぜ」

私達3人は小さい頃から冒険に出ることが夢で、遊びもそれに近いものが多かった。

町の端……草むらのギリギリまで行って、捨てられた物や落ちている物を拾ってトレーナーごっこ。

時々野生のポケモンの観察などもしていた。

『見て見て！ポッポの羽が落ちてる！』

レ「ここの近くに巣でもあるんじゃないか？」

『そうかも！……あれ？』

グ「どうかしたのか？」

『なんか踏んだような……』

私は足を退かしてみると、そこにはキラキラと輝く小さなキーホルダーが落ちていた。

チェーンの先には、銀色の長方形がついている。

『わっ！なにこれ綺麗！！』

鏡のように光を反射する長方形。

よく見てみると、横には小さなボタンのような物がついていた。

レ「なんだそれ？」

グ「それ、どっかで見たことがあるような……」

『これ、グリーンの物なの？』

グ「違うけど、それに似たようなものを見た覚えがある」

『ただのキーホルダーじゃないの？これ』

グ「んー……」

『……まぁいいや！私、貰っちゃおう！！』

レ「えぇ！！？」

『どうせ誰かが捨てていったものでしょ？だったら私がもらえばいいし、落とし物だったら本人に返してあげればいいし！』

グ「そんなに気に入ったのか？」

『だってこれ、凄いキラキラするんだもん！！』

宝物を見つけたような気分になった私はそれをポケットの中にしまいこんだ。

近くでガサガサと、ポケモンより大きな物が揺れる音にも気がつかずに。