時空を越えた奇跡3 (ページ13)

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成長ページ13

サ「アクセサリー…つけるか？ピカチュウ」

「ピカピ……」

ピカチュウは耳を下げて困ったような声をあげる。

ヒ「私は綺麗だと思うけどなぁ！ね～ポッチャマ！」

「ポチャ……」

ノリノリのヒカリに対して、ポッチャマも渋い顔。

ピカチュウもポッチャマもオスだからなぁ……

シャワーズはメスだけど、こういうの興味なさそうだし……。

微妙な雰囲気が流れているとき、ふとAの腕の中にいたコリンクが鳴き声をあげた。

『えっ、コリンク？』

ブレスレットを見つめながら高い声で鳴くコリンク。

タ「……もしかして、コリンクはそれをつけたいんじゃないか？」

タケシの言葉にコクンと頷くコリンク。

コリンク、確かオスじゃなかったっけ……。

Aがそう思っていると、サトシがブレスレットの入った箱をAに向けて差し出す。

サ「じゃあこれ、A達にやるよ！」

『え、いいよ別に！それはサトシ達のものだし、簡単には受け取れないよ。
コリンク、これはサトシ達が優勝して貰ったもの。負けちゃった私は貰えないものだから……我慢して？』

するとコリンクはブンブンと首を横に振りだす。

まるで欲しいおもちゃを買って貰えず、駄々をこねる子供のように。

サ「俺は別に気にしないぜ？」

ジ「サトシもそう言ってんだし、貰っちゃえばいいんじゃねぇの？」

『ダメだよ。サトシが良くても、そんなことしたらこの大会に出たトレーナー全員に失礼になっちゃう……』

頭を撫でてコリンクに言い聞かせようとするが、コリンクは鳴き声をあげながらじたばたと暴れだす。

我慢が出来ない、悪い子だ。

……でも、ちゃんとわかってるから。

自分の思い通りにならないからって、無関係な人を巻き込んでがむしゃらに暴れたりしない。

初めて出会った時より、成長していること。

子供だからって、全て我慢できるわけではない。

だから今は……大人になるまでの間、ゆっくりと我慢を覚えていく。

時には、反抗したりしてもいい。

時には、相手を否定したって構わない。

コリンクはしっかり、自分から足を踏み出して大人へ歩いていってるんだ＿＿。

『……仕方ないなぁ』

Aはクスリと笑みを溢した。