時空を越えた奇跡3 (ページ1)

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相手ページ1

「皆様、お待たせしました。これより、決勝トーナメント組み合わせの抽選を行います」

壁についてあるテレビに、司会の女性が映し出される。

ジ「お！」

サ「誰と当たるんだ？」

緊迫とした空気の中、4人は画面に注目する。

画面には4人の写真が裏返しにされ、乱雑に混ぜられる。

誰が相手になるんだろ……？

凄く緊張する……。

手に汗を握りながら、Aは画面を見つめた。

画面上では、トーナメント表の下に置かれた4枚のカードが裏返され……

「決勝トーナメントの組み合わせは……

サトシ選手対ジュン選手、

シンジ選手対A選手となりました」

『っ！』

シ「フッ」

サ「ジュンが相手か……」

ジ「シンオウリーグでは当たらなかったからな！」

それぞれの反応の言葉を溢す。

膝の上に乗るシャワーズは、キッとシンジを睨み付けた。

シンジが相手……

Aはしばらくテレビを見つめた後、シンジに向けて微笑んだ。

『良い、試合にしましょうね』

シ「あぁ」

シンジはこちらを向かずに答える。

が、その横顔にはうっすらと笑みが見えた。

「尚、決勝トーナメントは2試合同時進行で行います。恐れ入りますがサトシ選手、ジュン選手は第1試合場へ。シンジ選手、A選手は第2試合場へお越しください。
試合開始時刻は……」

放送の声が言い終わらない間に、ジュンは勢いよく部屋の扉を開けた。

ジ「サトシ！早く行こうぜ！！」

サ「あぁ！」

『サトシ、ジュン！』

今にも飛び出していきそうな2人をAが呼び止める。

『2人とも、頑張ってね！』

サ「もちろん！」

ジ「決勝で会おうぜ、A！」

2人の背中を見送ってすぐに、シンジは控え室から出ていこうとする。

慌ててAはシャワーズをボールに戻して、シンジの後を追いかけた。

シンジのポケモンはエレキブル。

気を引き締めて挑まないと……！