【短編集】今始まる物語。【募集企画】 (ページ7)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:2,940 hit

一つ目の歯車　【南条楓】ページ7

楓Side

「ふぁ…。」
いつもと同じ朝を迎えたらドアからコンコンと音が聞こえてきた。
「楓～?起きてる～?これ、手紙が届いてるわよ?」
と。きっと母様だ。
「起きてるよ。手紙って…見せて?」
私はドアを開けて母様の元へ行き、手紙の内容を見た。

南条楓様

＊月＊日、国内の高校に通う一部の高校生の皆様を対象に、長期に渡る調査を行います。

その調査対象に、あなたが選ばれました。

この調査は対象の高校生の皆様に、長期に渡り共同生活を行っていただきます。その間の皆様の心の変化を調査し、今後のこの国の発展に生かしていく予定です。

上記の日に身の回りの物をまとめ、【＊＊高校】にいらしてください。

と書いてあった。
まず最初に思ったのはたったの一言。
「なにこれ…。しかも政府からって…。」
「よくわからないけど、楓は行くの?」
「え…でもこれ一部の皆様を対象にって…選ばれた…､?」
すると奥から父様が来て言った。
「行ってみたらいいんじゃないか?」
「でも…」
「良いじゃないか。何事も挑戦してみるといい。」
「そうよねぇ。確かにもう楓も高校生だし…いいかもしれないわね。」
「分かった…。行ってみるね。」
選ばれた人の中にいて良いのかわからないけど頑張ってみるか……

「楓～。行くわよ～!」
「ちょっと待って。」
よし。荷物に不備なしと。
「行こう。」
母様が車で送り出してくれた。

＿＿＿＿

そして少ししたら目的地に着いた。
とにかく敷地が広かった。
「楓、頑張んなさいよ。」
「うん。」

こうして私の青春の歯車が一つ、動き出した。