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普通に執着する"平凡"は。《マリー・クロー》 ページ31

...足りない?

キョトリとしてしまう。
恐らく今は目を見開き、口を開けた阿呆のような姿だろう。

「...足りないって、何が...」

ポツリと呟いた言葉は彼、彼女らの喧騒に溶けていった。
そんな中、カミサマがこの場では異常な明るい声を上げる。

「じゃあ異論ないみたいだねー! ならみんな自己紹介しよ!」

原因で、周囲から疑惑、怨念などの感情がこもった視線を受けてるだろうにどうしてそんな明るく...。
そこまで考えたところで、カミサマだからか、と納得をしてしまった。

(この順応性に関しては×××に感謝をしないと...)

―神城優花

―御堂椿

―水輝藍

順番に自己紹介を終えたところで、最後(トリ)は嫌だと思い手を上げる。
何人かの視線がこちらに向けられ、僅かに怯むがニコリと"いつも"の微笑を浮かべて冷静を
装う。
誰も気にしていないと言われればそれまでだが、それでも、気にしてしまう。

「...初めまして。...私の名前は莉 九郎(まり くろう)。よろしくお願いします」

ペコリと礼をして出来る限り愛想よく振る舞う。
争いごとなどを起こすつもりはないのだから、八方美人を演じる。

緊張により震える指先を隠すように手を後ろで組み微笑みを浮かべた。
それから、僅かに天使が居座る。少し乾いた口を開くことで飛び去って行った。

「.........多分、死にました」

カミサマがいるならば、隠す意味は意味はないだろう。

あの感覚は鮮明に思い出せるほどにトラウマとして焼き付いている。

死んでいるという感覚はまだなく、実感があるかと問われれば否である。

それでも、口に出すことで、じわりじわりと水が染み出すように実感がわいてきた。


―話して、良かった...のだろうか。


そんな考えが一瞬浮かぶが、目を伏せてもう一度礼をすることで振り払う。

「...次、どうぞ」

眉を下げて、笑った。

隣で笑える人《光星 花音》→←不安からのワクワク《水輝藍》



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アキ(プロフ) - 更新しました! (2021年6月27日 18時) (レス) id: b96de93cbe (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - 更新失礼します(_ _*)) (2021年6月24日 8時) (レス) id: b96de93cbe (このIDを非表示/違反報告)
チェシャ(プロフ) - 更新致しました!! (2021年6月6日 1時) (レス) id: a51ba78153 (このIDを非表示/違反報告)
チェシャ(プロフ) - 更新失礼いたします…!! (2021年6月6日 1時) (レス) id: a51ba78153 (このIDを非表示/違反報告)
シャーペンの芯(プロフ) - 更新終わりました…! (2021年5月29日 21時) (レス) id: 37f133a8ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雛瀬 紗良. x他8人 | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年1月8日 19時

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