【ツイステ】【リレー小説】足りない高校生達の異世界旅行【本編】 (ページ16)

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＊《光星　花音》ページ16

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夢を見た

…ような気がする。

綺麗な遊園地の中、動かないメリーゴーランドに乗っている意味のない夢。

何も考えなくても良くて楽だった。

でも、つまらなかった。

遊園地で遊ぶことも、メリーゴーランドを動かそうともしない私は、ただつまらない空間に居座ってる。

まったく、無駄な夢だった。

・

ハッっとして辺りを見渡すと、見覚えのない場所にいた。

同じ学校の生徒もいれば、まったく知らない人もいる。

まぁ何人人がいようと、それが誰であろうと興味ない。

暫くボーッとしていたら、男の子が此処へ駆け込んできた。

それを待ち構えていたかのように、一人の少女が声をあげた。

なにかめんどくさいことが始まる、そんなような気がした。

「あ～！椿くんやっと来た！よし、集まったね！」

「なんで俺の名前を…？お前…、何者だ」

「まぁまぁ！話ちゃんと聞いてよ！

私は天照桜。日本を見守る神様だよ！」

椿という名の少年と桜を名乗る女の会話を、気だるく聞いていた。

桜が神様か神様かじゃないかなんて、どうでも良かった。

すると、桜は明るい声で私たちに言った。

「君たちには～……

異世界に行ってもらいま～す！！」

「「「「は、はああああっ！？」」」」

周りにいた人がそれぞれの声をあげる。

私はというと、気味が悪いほど何も感じなかった。

『…どんな世界でもきっと変わんない。どこへ行ったって、きっとつまんない』

自分に言い聞かせるような呟きは、誰にも聞かれることなく宙に溶けていった。