私のお父さんは織田作之助【文スト】

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Aside

この部屋には質素だが必要最低限は用意されて居た。

トイレもあった。風呂もあった。

だが肝心の食事はどうやって取るのだろう。

今日何も食べてない。然も色々あったので結構お腹は空いている。

水だけはさっきから何回も届けられるのだが食事は一向に来ない。

唯、だからと言って自分から食べ物を乞うわけにはいかなかった。

何故って、私のプライドが許さない。

こんな犯罪組織に食べ物を乞うなんてどうかしている。

然し育ち盛りの女の子が3日も何も食べないだなんて苦痛でしか無くて、どんどん衰弱していったのだった。

風呂だけは毎日欠かさず入って居たしトイレもしたくなったらしている。

でもそれ以外の行動はして居なかった。

簡易な感じのベッドに横たわり何もない空間を見つめる。

部屋にシミでもあったのならそれを数えて過ごせただろうに残念ながら部屋は綺麗だった。

この3日間首領の部屋に何回も人が訪れている。

大体来る人は決まって居て幹部か上級構成員だろう。

唯、声色は分かっても何を話しているのか迄は聞こえなかった。

流石にそこら辺はしっかりしているか、と別に興味もなかったためそう思っただけだったが、

声色からして尾崎紅葉や中原中也もあの後何回か訪れている。

然し一向に私を出す気配は無かった。

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