22 ページ23
その後黒い人が無表情でタオルを何処からか持ってきて中原さんに渡していた。
中原さんはこれまた無表情でタオルを受け取り
中也「ありがとな。」
と、多少震える声で感謝を述べる。
黒い人はそんな中原さんに一礼してからその場を離れてった。
中也「おい、手前吐いてスッキリしてんじゃねェぞ。これで口の周り拭けや。」
私を見てとりあえず殺したそうな顔をしているがボス、とやらに命令されているのだろうか
手は出してこない。
A「は、はひっ。すみせんッッッ。」
おどおどしながらもタオルを受け取り口の周りを拭く。
仏頂面で私をみる中原さんの顔が面白くて少し笑った時は本気で殺されそうな予感がした。
その後無言で手を差し出されこんな私にもまだ優しくしてくれるのか、と少し驚いたけれど何も言わず手を取る。
そういえばあの後探偵社の皆さんは.....どうなったんだろう、、
瞬殺されていた4人とは違ってあの『芥川龍之介』は見るからに違う雰囲気を纏っていた。
中原さんよりかは話し方からして階級が下なんだろうけど一筋縄ではいかないことも確かだ。
私のせいで死んでたらどうしよう。
中也「探偵社の心配か?」
そんなに難しい顔をしていたのか分からないけど考え事をしていることは見抜かれてしまった。
A「まぁ、はい。そんな所です。」
中也「ふはっ、意外と仲間思いなんだな。」
A「えぇ.....?そんな私のせいで殺されそうな人たちを何も思わないほどに冷酷な人間に見えますか...?」
肯定されたら一寸、否かなりショックである。
中也「否、見えねェな。ま、安心しろ。手前ンとこのお仲間サンは殺しはしないように話はつけてある。いくら芥川だろうと上司の命令に逆らうほど莫迦じゃねェよ。」
A「殺しをしないってことは.....瀕死になるくらいまで痛めつけるッてことですか.....!?」
中也「まァ、そうとも云うがなァ。と云うか手前はもっと自分の心配しろよ。今から敵組織の首領ンとこ連れられるんだ。命の危機感じろよ。」
それもそうだ、と場違いなほどに納得する。が、
A「大丈夫です。多分殺されませんし。」
そう云い切った私に中原さんは眉を寄せる。
中也「何故そう云い切れる?」
そんなの簡単じゃないですか、と云い微笑む
A「だって私殺しても何の利益も無いですし、私を殺したら殺したで私に利益があるだけですから。」
132人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きい(プロフ) - こはるさん» ありがとうございます( ; ; )感激です!!頑張らさせて頂きます.....!! (2021年8月7日 9時) (レス) id: c987bda6d4 (このIDを非表示/違反報告)
こはる - なんかもう凄いです!!凄い好きです!(語彙力が無い)これからも頑張ってください!!応援してます! (2021年8月7日 0時) (レス) id: ac792f78c6 (このIDを非表示/違反報告)
きい(プロフ) - あんさん» ありがとうございます( ; ; )頑張ります! (2021年8月5日 7時) (レス) id: c987bda6d4 (このIDを非表示/違反報告)
あん - めちゃくちゃすきです!更新楽しみにしてます! (2021年8月5日 6時) (レス) id: e9cdc09531 (このIDを非表示/違反報告)
きい(プロフ) - ゆめのあきさん» わわ!ありがとうございます( ; ; )頑張ります! (2021年7月31日 17時) (レス) id: c987bda6d4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きい | 作成日時:2021年7月2日 1時