吸血/DIO ページ7
暗い部屋の中、ベッドの上で男女がもつれ合っていた。
『私の血を吸うなら…優しくしなよ……。』
「はは、痛くするわけ無いだろう？
優しくしてやるから早く首を出せ。」
男はまるで残り少ない理性を保っているように見えた。
そんな男を尻目に、女はおずおずと項をさらけ出す。
「(＿＿＿あぁ、なんて美しいんだ。)」
男は恍惚とした表情を浮かべながら、女の項に口を寄せ、がぶりと噛み付いた。
『い”っ”！！痛”い！！！…こんｯの…！！クソ野郎…！！』
女はじくじくとした痛みに思わず涙が流れた。
男はその涙すら美しいと感じた。
しばらくして女が、
『…もう駄目……これ以上は死ぬ………。』
と言うと、男は口を離した。
女は真っ青になりつつあった。
「すごいじゃあないか。
このDIOの身体によく馴染む……流石ジョースターの血族と言ったところか…。」
男は女の耳元に口を寄せ、耳を
「承太郎も不憫よなァ…？
信頼していた姉に裏切られて…まさか敵側についているとは思わんだろうな…。」
クク…と男は笑う。
『はは…人聞きの悪い。
弟を裏切らせたのは誰だったかしら？
何故裏切らせた？私をこの陰気な部屋で飼い殺すため？
それとも、アンタが私を好きだったから？』
なーんて、と女は続けようとしたが、それは男に遮られた。
「当たっているぞ。そうだ、私がお前を好きだったからだ。」
女の口から思わず、はぁ？と間抜けな声がでた。
「たまたま念写したらお前が出た。
生娘だしジョースターだし丁度良かった。
何より、俺好みだったからなｧ？」
それは、まるで、自分好みだったから手元に置いたと言っているようじゃないか。女は思った。
男は女の耳元で呟く。
「まあ、お前が言ったとおり飼い殺しても良いがなァ…それでは興が乗らぬ。
だからお前をジョースターから略奪することにしたのだ。」
『…クソ野郎が……承太郎は、必ずお前を倒して、私を連れ戻してくれる…。』
「さあ、どうだろうなァ？
精々俺を退屈させてくれるなよ？A…。」
女はもうこの男から逃れられない、という思いを噛み殺した。
いつか、助けに来る弟を待って。
(はて、そのいつかはいつ来るのだろうなｧ？)
男はもう既にこの世を去った弟に思いを馳せる姉に憐れみと愛情の熱が籠もった眼差しを向けた。
(もう一生離さない。)
＿＿月の明かりさえも闇に溶けていった。
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(名前)りょう(プロフ) - 文才がありすぎて…。読んでいて全く飽きませんでした！！貴方の作品に出会えて良かったです！ (2022年2月5日 21時) (
レス) @page35 id: c6fb347f3c (このIDを非表示/違反報告)
和乃佳 - ほんっと申し訳ないんですが、どうか、どうか、夜露の話を書いていただけないでしょうか( ；∀；)もうほんっと図々しいしくてすんませんが、、、マジで夜露の夢小説がなくて飢えてるんです、、、 (2020年4月3日 16時) (レス) id: b2b337d8a8 (このIDを非表示/違反報告)
和乃佳 - 本当にありがとうございます！！リクエスト採用してもらったの初めてなんです( ；∀；)朝霧さんにお願いして大正解でした♪これからも頑張ってください！応援してます(σ≧▽≦)σ (2019年12月26日 11時) (レス) id: b2b337d8a8 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧(プロフ) - 和乃佳さん» アッ遅れました申し訳ない！！今からごり押しで書きますね…！ (2019年12月22日 2時) (レス) id: e3843c3709 (このIDを非表示/違反報告)
和乃佳 - リクエストいいですか？七部の刺客たちで誕生日会をお願いします！12月18日は誕生日なんです！Ｏ(≧∇≦)Ｏどうかよろしくお願いします( ；∀；) (2019年12月15日 17時) (レス) id: b2b337d8a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朝霧 | 作成日時：2018年12月28日 20時
