青 ページ22
電気のついていない薄暗い部屋にオレンジがかった光が窓から射し込む。
ぼうっと天井を見上げていると時折本を捲る音が聞こえてくる。
彼の気配を感じながらゆっくりと進む時間に身を任せていると段々と睡魔が足を忍ばせてきた。
「……?」
突然ピタリと止まった音に重い頭を持ち上げる。
じっとこちらを見てくる彼と目があった。
長い沈黙のあと、力尽きたようにまたベッドへと頭を沈めた。
「………………」
ぼそり。何かを言われたような気がしたが聞こえなかった。
眠いな、と瞼を下ろす。
ギシ、と言うスプリング音がして彼の気配を間近に感じた。
ゆっくりと目を開くと私の上に股がる彼の顔がよく見えた。
アメリカだかどこかだかのハーフだと言う彼の瞳は少し青みがかかっていて、全てを見透かされてしまいそうだ。
あまり回転の早くない頭で引き込まれるように彼の瞳から目が離せない、と思う。
ゆっくりと近付いてきたその青をそっと暗闇の中に閉じ込めて唇に触れる温度に身を焦がした。
─青─END
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八重(プロフ) - カシオペアさん» ありがとうございます!!まさかこっちまで読んで頂けるとは……その上コメントまで……本当に感謝します(*/□\*)上手なんて、恐縮です……(でも嬉しい)頑張ります!ありがとうございます!本当に!!! (2017年7月3日 21時) (レス) id: e19e44ac0b (このIDを非表示/違反報告)
カシオペア - ヒロアカの方を読んだので、こちらものぞいてみましたが本当に文を書くのが上手なんですね。一つ一つが短くて読みやすいです。更新、頑張ってください! (2017年7月3日 20時) (レス) id: 972c361b83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:八重 | 作成日時:2017年4月24日 2時