願い ページ7
「「あーめあーめふーれふーれらんらんらん」」
楽しそうに歌いながら親子が目の前を横切る。
「おかーさん、今日の晩御飯はなあに?」
「今日はハンバーグよ」
女の子は嬉しそうにやった、とはしゃぐ。
親子はぱしゃぱしゃと水溜まりを踏みながら去っていく。
その背が見えなくなってから空を見上げた。
灰色の雲が空を覆っている。
そこからは絶え間無く金色の滴が落ちてくる。
「おかあさん」
小さく呟く。
「今日の晩御飯は何にしますか」
静かな世界に雨音だけが響く。
「一人では決められない」
まるで、世界に一人だけのよう。
「知っていますか」
届くはずがないのに。
「ご飯は一人で食べても美味しくないこと」
聞く人なんていないのに。
「おかあさん」
叶うはずのない願いを空に向ける。
「帰ってきて」
─願い─END
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八重(プロフ) - カシオペアさん» ありがとうございます!!まさかこっちまで読んで頂けるとは……その上コメントまで……本当に感謝します(*/□\*)上手なんて、恐縮です……(でも嬉しい)頑張ります!ありがとうございます!本当に!!! (2017年7月3日 21時) (レス) id: e19e44ac0b (このIDを非表示/違反報告)
カシオペア - ヒロアカの方を読んだので、こちらものぞいてみましたが本当に文を書くのが上手なんですね。一つ一つが短くて読みやすいです。更新、頑張ってください! (2017年7月3日 20時) (レス) id: 972c361b83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:八重 | 作成日時:2017年4月24日 2時