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ガチャリと謁見の間の大きな扉を開かせると
驚いた表情をしたきんとき様と目が合った。
kn「Aっ？なんで…」
きんとき様の前にはボスが居て、
私の顔を見るといつもの顔で笑った。
ﾏﾌｨﾙ「ああ。A。帰るぞ。」
そう言ってボスは私に静かに歩み寄った。
きんとき様がすかさず止めに入ろうとしていたのを、私はアイコンタクトで大丈夫です、と伝える
上手く伝わったのかはわからなかったけれど
きんとき様は目を泳がせながらその場に立ち尽くした
『御免なさい。ボス。』
ﾏﾌｨﾙ「どうした？」
『私はもう、ボスの元に帰れません。』
ﾏﾌｨﾙ「………何故だ。」
『私は、
ボスに与えて頂いた任務を遂行する事ができませんでした。
それは私にとってﾀﾋと同じことです。』
ﾏﾌｨﾙ「ならば最期は私の元で終えるべきだろう。晩餐会を開いてやる。」
『いいえ、ボス。
もう、私に食事は必要ないんです。』
ﾏﾌｨﾙ「どういうことだ？」
『……ﾀﾋんだんです。今までの私は。
もう私は、ボスの指示に従うだけの人間では無くなってしまいました。
でもそれはボスにとって、心底邪魔な存在でしょう。
なので、私は貴方の元へは帰れない。』
大切なものを見つけてしまった今、昔の私には、戻ることは出来ない。
きっと、ボスなら理解してくれる。
私が言いたいこと。全部。
だってボスは、私に命をくれた、恩人だから。
幼い私をここまで育ててくれた、私にとっての、親だから。
するとボスは
くるりと向きを変え、きんとき様たちへ向かって言葉を投げた。
それは、今までに無いくらい空気を変えるものだった。
ﾏﾌｨﾙ「……Aに、何をした。」
kn「え、」
ﾏﾌｨﾙ「何をしたと聞いている！！！！！！」
はじめて聞くボスの怒鳴り声はこの広い空間全体に広がった。
ﾏﾌｨﾙ「オマエだろ。オマエがAを変えたんだろ！！！」
ボスはそう言うと
きんとき様の胸ぐらを勢いよくグイッと掴んだ。
その瞬間、周りに居たスマイル様、シャークん様、
そしてなかむ様は息を呑む。
きんとき様はそれでも動じず、ただボスのことを見ていた。
ワイテ国の幹部に勝てるはずがない。
きっと皆がそう思うだろう。
しかし、私は知っている。
ボスが暗殺用ナイフの他に、即効性に優れた注射タイプの毒を所持している事。
『ボスっ！お辞め下さい！
きんとき様は何もしておりません！！！』
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٩( ᐛ )و - 一気読みさせてもらいました！すごい美しい物語で…語彙力が溶かされました()心情の描き方がすごく柔らかくて細かくて心にくるものがありました！この物語に出会って楽しかったです！ (2022年12月23日 17時) (
レス) @page42 id: 9df188f843 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - あずきさん» コメントありがとうございます…！！！わあああ嬉しいです…！！！！これからも頑張ります^^ (2022年9月30日 20時) (レス) id: ad479b9abd (このIDを非表示/違反報告)
あずき - 完結おめでとうございます！！これからも応援させてください~！！⸜🙌🏻⸝ (2022年9月30日 19時) (レス) @page43 id: fed7a00a2d (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - せなさん» コメントありがとうございます!めちゃめちゃ嬉しいです‼︎頑張ります^^| (2022年8月6日 2時) (レス) id: ad479b9abd (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです...。。更新頑張ってください！ (2022年8月2日 1時) (レス) @page15 id: 4799d8c49a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆー | 作成日時：2022年7月23日 17時
