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……ぶるーくとは、一度だけ家族の話をした事があった。
彼が私のパートナーとして肩を並べていた時に、一度だけ。
私は親に必要とされなかったけど、
ぶるーくの場合は、
自分が原因で両親の激しい喧嘩が毎日繰り広げられていたんだ。
きっとそれは、ぶるーくのことを愛しているから起こるもの。
私からしたら少し羨ましいくらいだった。
でも、その話をするぶるーくの表情は
いつものヘラヘラ笑ってるものなんかじゃなくて、私は彼の気持ちを悟ったんだ。
親のおかげで良い生活が出来てるんだから感謝しないといけないけど、僕は、そうは思えないんだよね。
睫毛を下げてそう言ったぶるーくの表情は今でも脳裏に焼き付いてる
家庭事情というものは人が思ってるよりも複雑で
当事者じゃなければ理解なんて出来ないのだ。
勿論、私もそうだった。
私が存在できているのは産んでくれた両親のおかげで
それは感謝しなきゃいけないこと。
だけど、ぶるーくと同じように
私は親に対して、感謝したいと思えなかった。
だからこそ、私は彼に気を許すのが早かったのかもしれない。
……似たような気持ちを抱えていたから。
「それから俺らは
きんときの為にあんたを取り戻す準備を始めた。」
『取り戻す……』
「言い方は悪いが、
あんたは奴にとっての道具でしかなかったんだよ。
自分の懐から逃げないように
"生き方"を叩きつけてあんたを縛ったんだ。」
何となく、分かってた。
仕事と言っておきながらも、
その報酬が直接私の手元に来たことは一度も無い。
でも、それでも、
毎日お腹いっぱいご飯が食べられるだけで、
私は、良かったんだ。
＿＿＿＿＿＿それなのに。
ここに来て、
きんちゃん達と関わっていくうちに知ってしまった。
人のぬくもりや、そのあたたかさを。
いつﾀﾋんだっていいと思いながら生きていた私に
シャークん様もスマイル様も、ﾀﾋぬなって言ってくれた。
きりやん様は怪我をしたらいつだって治してくれたし
なかむ様は、私の言葉を信じてくれた
ぶるーくも、私の幸せを願ってくれていて
そして、きんちゃんも…………
『スマイル様っ……わたし、』
「許可なんて取らなくていいよ」
『え、』
「あんたの人生はあんたが決めるもんだから」
『スマイル、様…』
「ほら、行くぞ。」
『ッ、はいっ‼︎』
私の人生は、私が決めていい。
こんなにも生きてる感じがしたのは、はじめてだった
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٩( ᐛ )و - 一気読みさせてもらいました！すごい美しい物語で…語彙力が溶かされました()心情の描き方がすごく柔らかくて細かくて心にくるものがありました！この物語に出会って楽しかったです！ (2022年12月23日 17時) (
レス) @page42 id: 9df188f843 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - あずきさん» コメントありがとうございます…！！！わあああ嬉しいです…！！！！これからも頑張ります^^ (2022年9月30日 20時) (レス) id: ad479b9abd (このIDを非表示/違反報告)
あずき - 完結おめでとうございます！！これからも応援させてください~！！⸜🙌🏻⸝ (2022年9月30日 19時) (レス) @page43 id: fed7a00a2d (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - せなさん» コメントありがとうございます!めちゃめちゃ嬉しいです‼︎頑張ります^^| (2022年8月6日 2時) (レス) id: ad479b9abd (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです...。。更新頑張ってください！ (2022年8月2日 1時) (レス) @page15 id: 4799d8c49a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆー | 作成日時：2022年7月23日 17時
