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「殺.さないよ」
『何故、です』
「こっちにも事情があんの」
きりやん様の言う事情とやらがどんなものかは全く見当もつかない。
何故、私は罰を与えられないのだろうか
「まぁ俺からやろうとしたのは褒めてあげるよ、A」
彼は私の頬に手を当て撫でた。
口角は上がり綺麗な弧を描く。
「アイツらからだったら流石に怒ってたからね、俺でも」
そういえば、そんなこと言われてたっけ。
アイツらに危害を加えるなら別だ、と。
結局あの時私が言った言葉が嘘だってことも、
きりやん様は全てわかってるんだろうな。
もう、信用も糞もないじゃないか
『私を野放しにしたら危険だと思わないんですか』
「そんなの、思ってるに決まってるでしょ」
『だったら、』
「でも、傷付けたくないからさ。
Aのことも、アイツらのことも。」
『……は、？』
いったい何の話…？
私を野放しにすれば幹部達が犠牲になる。
なのに、私も幹部達も傷つけたくないからって、私を野放しにする？
本当にこの人は
何を考えているかわからないところが恐ろしい。
「Aさ。本当は全部覚えてるんじゃないの？」
『はい……？』
「覚えてないの？」
『あの、何のことだか』
さっぱりわからない
きりやん様は、私の知らない何かを知っている…？
覚えてないって…私が何かを忘れてるってこと？
考えているといつの間にかきりやん様の顔の距離が近くて、
思わず目を丸くした。
『きりやん、様？』
「…ほんと、昔っから変わんないよね」
『何がですか』
「俺が今ここで食べちゃったら怒られんのかなぁ？」
『何言って、』
きりやん様の瞳が何だか寂しそうに見えて、私は逸らすことが出来なかった。
ベッドで押し倒されてる状況からするにやることは限られてくるんだろうけど、正直もうどうでも良かった。
私の人生なんて終わったようなものだったから。
だから徐々に近付く距離にも抵抗せずにいた
だけど、
ドス、と少し鈍い音が聞こえたと思ったら
手首やら体に解放感が与えられた。
「ちょ、痛いんだけど⁉︎」
どうやらきりやん様は吹き飛ばされたみたいで、いてて、とぶつけた箇所をおさえている
というか、いつ人が入ってきてたのかとか全く気にもしてなかったから私も驚いた。
「…ねぇ、やんさん？マジで何してんの？」
視線の先には未だかつて見た事ない程怒ってる様子のぶるーくが立っていた。
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٩( ᐛ )و - 一気読みさせてもらいました！すごい美しい物語で…語彙力が溶かされました()心情の描き方がすごく柔らかくて細かくて心にくるものがありました！この物語に出会って楽しかったです！ (2022年12月23日 17時) (
レス) @page42 id: 9df188f843 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - あずきさん» コメントありがとうございます…！！！わあああ嬉しいです…！！！！これからも頑張ります^^ (2022年9月30日 20時) (レス) id: ad479b9abd (このIDを非表示/違反報告)
あずき - 完結おめでとうございます！！これからも応援させてください~！！⸜🙌🏻⸝ (2022年9月30日 19時) (レス) @page43 id: fed7a00a2d (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - せなさん» コメントありがとうございます!めちゃめちゃ嬉しいです‼︎頑張ります^^| (2022年8月6日 2時) (レス) id: ad479b9abd (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです...。。更新頑張ってください！ (2022年8月2日 1時) (レス) @page15 id: 4799d8c49a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆー | 作成日時：2022年7月23日 17時
