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人が周りからいなくなる感覚に、
2人だけの世界がこれから始まるのかと思ってしまう。

__なんとなく、このまま立ち上がりたくなかった。


「結城さん、あの、」

『……はい?』

「名前で呼んでも、良いですか」

『え』

「……俺は、もっと貴方の事が知りたいんです」


真っ直ぐ結城さんを見て伝えると
結城さんは視線を逸らし動揺しているのか目を泳がせた。
そんな彼女を見るのも初めてで、
可愛いなって、思わず口角が上がってしまいそうになる。


『大丈夫ですよ、……ぺいんとさん』

「え、」

『私も、そう呼んで良いですか?』


控えめに、そう言った彼女をみて、また胸が鳴った。
苗字より名前で呼ばれる方が全然いい。
誰だってそう思うはずだ。


「もちろんです。Aさん。」


そう返せば、やった、と小さく呟くAさん。
この瞬間、確実に俺たちの関係は進んだ気がした。





『今日はありがとうございました』

「いえ、めっちゃ楽しかったです」

『ぺいんとさん、』

「はい」

『良かったらまた、会いませんか?』

「えっ、あ、」

『……私も、ぺいんとさんと同じ気持ちです』

「へっ……???」


えっ。え?えっ?
待ってこれどういう?え?どういう意味?
俺と同じ気持ち?って、え⁉︎

突然のことに頭が追いつかない。
俺は、必死に口を動かした。


「あ、えっと、ぜひ、会ってください、!」


その結果めちゃめちゃ挙動不審のやつになったけど
Aさんは、くすりと笑って「私からもお願いします」と言ってくれた。

__甘い甘い、時間だった。

別に好きって言ったわけじゃない。
好きって言われたわけでもない。

ただ、お互いがお互いを
一緒にいることに対して嫌だと思っていないのが、
空気感でわかったというか、肌で感じたというか…。


こんなこと、多分普通じゃ起こり得ない。


「………ヤッバ。」


Aさんと解散して、家につけば、
俺は、口元を手で押さえた。

まだ彼女が隣を歩いていた感覚が残っていて、
どきどきが鳴り止まない。

もう、どうしよ。
抑えられるかな、これ。
次、会う時、言うべきなのかな。それってまだ早いのかな。


でも、今回ので
上手くいったと思ったら
アプローチするって決めてたところも正直ある。


「よし………」

 
心に決める。

Aさんが引っ越してしまう前に。
俺には、彼女に伝えたい想いが、確かにあるから___



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作品ジャンル:恋愛
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すみれいん(プロフ) - ゆーさん» お返事ありがとうございます!!最新話の8でもう既に『あ……ぁぁぁ(発狂)』となりましたありがとうございます。いやいやいや、もどかしい…早よくっつけ!!あー!甘い!と鼻息荒くなります。 (6月23日 4時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - すみれいんさん» コメントありがとうございます‼︎wtではありませんが、キュンキュンできるような作品になるように更新頑張りますね^^ (6月21日 4時) (レス) id: ad479b9abd (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - wtじゃないなら読まんでいっか…と思いましたが読んでみるとめっちゃ続き気になって読んで良かった…のいいお話に出会えてホクホクしております。これは、本当にとても続きが気になりなんかむずむずしちゃいました笑 (6月20日 3時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆー | 作成日時:2023年6月20日 2時

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