【沖田総悟】ホントこいつ気に入らない！

第十八話 ページ19

「う…あ…あ…赤い着物の女が………う…う…
来る…こっちに来るよ…う゛ぐっ！｣



「近藤さぁーんしっかりしてくださぁい。いい年こいてみっともないですよ寝言なんて」






あんな状態の近藤さんを放置するのは人間としてアレなので、とりあえず隊士たちが寝込んでいる部屋へ運んだ。





「アレだ、昔泣かした女の幻覚でも見たんだろ」


「近藤さんは女に泣かされても泣かしたことはねェ」

『なにそれ可哀想』

「じゃあアレだ。オメーが泣かした女が嫌がらせしにきてんだ」


「そんなタチの悪い女相手にした覚えはねェ」


「じゃあ何？」

「しるか。ただこの屋敷に得体のしれねーもんがいるのは確かだ」


『うーん…。幽霊、とか？』


「あ〜？俺はなぁ幽霊なんて非科学的なモンは断固信じねぇムー大陸はあると信じてるがな」

『…………』








はぁ？ムー大陸ってなんだよ。






お父さんはほじった鼻クソを神楽の頭にゴシゴシとなすりつけてからだるげに話し出した。

うっわぁ……、隣にいなくてほんと良かった。









「アホらし付き合いきれねーや。オイ、てめーら帰るぞ」


「銀さん」









立ち上がり、帰ろうとするお父さんを新八が呼び止めた。

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