第四十話 ページ41
キッチンが壊れたらしいのでお菓子を作らず俺は帰ることになった。
篠波の機嫌も何故か悪くて結羽の言われたとおりにしたのを今更ながら騙されたのでは?
と言うふうに疑問を持ち始めた。
実際可愛いかは良く分からないけど瞳が綺麗だと思ったのはホントだったりする。
女子って良く分からないな…とか思いながら俺は中庭の木陰に座り込んだ。
夜「なにかしたかな…」
考え込んでいると…
紗「あ、あなたは…この前、紗希…じゃなくて私を助けてくれた人」
夜「え…?」
聞き覚えがある声がして振り返るといつぞやの迷子の女子生徒がいた。
紗「紗希じゃなくて…私は、佐々倉紗希っていいます。この前は助かりました〜」
茶色のボブヘアーと赤縁の眼鏡そこから覗く青い瞳が特徴的だった。
紗「うわ〜綺麗な赤…!まるで緋色の宝石みたい…」
夜「…そうか?」
俺が聞き返すと
紗「そうですよ!!」
と言って彼女はスケッチブックに何かをかきこみ始めた。
夜「俺はあんたの青い目の方が良いと思うけどな…」
赤い目で色々と苦労したためそう思った。
紗「そうですかね?」
時折、俺の方を見てまたスケッチブックに何かをかきこむ。
夜「何を描いているんだ?」
スケッチブックを俺が覗き込むと
紗「下手だから見ないでください…!!」
素早くスケッチブックを隠されてしまった。
しかしチラリ見えた彼女の絵は相当な上手さだった。
何を描いているのかは詳しく見えなかったが…。
夜「上手いと思うけどな…。何描いてるの?」
紗「え…!!あ、あの…その…な、内緒です!!」
普通の質問をしたのに佐々倉は顔を真っ赤にして逃げ出してしまった。
夜「また何かしたのか…」
やっぱり女子って分からないな…と思った。
2人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シア@卯月 雛菊余接 | 作成日時:2014年3月21日 22時