検索窓
今日:19 hit、昨日:4 hit、合計:12,256 hit

第二十二話 ページ23

日当たりの良い昼下がり、俺は中庭の木の上で眠っていた。

あそこの木は結構大きいので登って身を隠すのには最適だ。

夜「…ん?」

何か音がして起きてみるとまた呼び出しの放送だった。

今度はなんだろうか。

夜「何かしたか?」

少し考えながら俺は生徒会長室の方に向かった。

_________________

生徒会長室には篠波と結羽が居た。

結「あらら…来ちゃいましたか…」

何故か残念そうな表情の結羽。

夜「…えっと…なに…?」

とりあえず呼び出した本人の篠波に尋ねる。

寐「これ、夜鷹が作ったのよね?」

夜「え…!? うん…まあ、一応…」

篠波が気づいた事に少し驚いたが頷く。

寐「そう…」

何か考え込むように黙る篠波。

夜「えっと…不味かった?それとも、また俺が何かしたとか…?」

寐「はぁ!? なんでそうなるのよ…!!」

結「まあ、お嬢様が夜鷹くんを呼ぶときはお説教とかですもんね」

クスクスと笑いながら結羽は俺たちを見る。

寐「なによ、それじゃあ私が怒ってばかりみたいじゃないの…!」

結「え…!? 違うんですか」

わざとらしくおどけた様子で篠波をからかう結羽。

寐「へぇー、貴方は私の事をそんな風に思っていたのねぇ…」

ニコニコしているけど目が笑ってない篠波が結羽の脇腹に肘を落とした。

世に言うエルボーと言ったものだ。

結羽は痛かったのか表情は崩さずとも暫く無言のままだった。

夜「えっと…結局なんの用だったんだ…?」

寐「…これ、美味しかったから。また他のも作ってきなさい!拒否権はないから以上よ」

篠波は俺がパンケーキを入れていた袋を示しながらそう言った。

夜「俺が作る菓子は結羽が作るより甘くないですよ?それでも良いならつくりますけど…」

甘いのは苦手なので味見出来る範囲で作ると甘さは、ここまでだということを篠波に伝える。

寐「…まあ、砂糖ばかりとっても体に悪いから構わないわ」

篠波はそう言うと仕事があるから悪いけど出ていってくれと言われ、俺は生徒会長室から出て行った。

出ていき際に結羽に「おてがらです」と言われたけど、いったい何がだ?

第二十三話→←第二十一話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
設定タグ:異能者 , 超能力 , 学園 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:シア@卯月 雛菊余接 | 作成日時:2014年3月21日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。