【東卍】生まれ変わった“私”の救出劇［２］

４９話 ページ14

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『………………奏?』



武道 ｢ｯﾂ！！！！白狐！！｣



『あの人達は……どこ……だ？』



武道 ｢あっちの方に…………｣



『そう…………』



武道 ｢は！？白狐まだアンタ傷塞がってなっ！！｣




叫んで止めるタケミチを無視して、一虎達のもとに向かった。




『…………お巡りさん』



警察官 ｢……君、腕が………刺された……のか？｣



『そうです……ね。あの人達はどう……なりますか？』



警察官 ｢刺した少年は……このままだと少年院行きだな……｣



『……それを無しには……出来ませんか？』



警察官 ｢……無しに？｣



『刺されたのは俺だし、俺は……あの人達が仲良くしてるのを望んでいるんです。

少年院に行かなくても……あの人はもう二度としませんよ』

……周りの人の暖かさを知ったんですから……』



警察官 ｢…………でもな……｣



『言い方を変えます。

俺は彼が少年院に行くのを許しません。俺は東卍のあの暖かさが好きなんです。

俺はもう良いです。被害者が許しているのにわざわざ少年院行きにするのも可笑しくないですか？』




なかなかに生意気な事を言った。

自分でも横暴なのは分かっている。

でもこれは本音だ。




警察官 ｢…………良いよ。少年院行きは取り消しだ。

しかし、条件がある。

一回、精神科で診て貰う。そして、"二度とこのような事をしないこと"だ｣



一虎 ｢……ｯﾂ！！｣



場地 ｢……!!｣



『ありがとう……お巡りさん……』



警察官 ｢君……まだ完全には傷塞がって無いんだろ？｣



『……保護者が医師だし……そこで治療します』



警察官 ｢君を保護者のところまで送る｣



『ありがとうございます』




場地 ｢……白狐だったか？｣



『どうした……？』



場地 ｢俺の事もそうだし、一虎の事もありがとうな｣



『…………怪我なくて良かったよ』



一虎 ｢ありがとう…………白狐｣



『もう二度とこんなこと……すんなよ』



一虎 ｢あぁ、もう二度としねぇ｣




一虎は絶対にしないって言った。

"絶対に"だ。



これで、場地も戻ってくるかな。





パトカーに乗り込む前




『…………そうだ。 なぁ？稀咲ィ？』



稀咲 ｢…………!!｣ ﾋﾞｸｯ



『武器を使うやつは不良じゃないんだよ。

これだけは覚えておけ。破ったら(・・・・)俺がお前のこと殴るからな』





ﾊﾞﾀﾝ



稀咲に向かってそう言い放ち、俺はパトカーに乗り込んだ。



――――

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